FUJIROCK EXPRESS '23

LIVE REPORT - THE PALACE OF WONDER 7/28 FRI

ITACA BAND

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Posted on 2023.7.29 09:50

パレス復活へのカタルーニャからの祝砲!

2023年フジロック一番の朗報は、パレス・オブ・ワンダー(以下パレス)が4年ぶりに復活することに異論を挟むフジロッカーはいないだろう。かつて、ジョー・ストラマーが焚き火を囲い、カラオケを楽しんだところから発展していったパレスは、フェスティヴァルのあるべき姿を体現するフジロックの神髄と言える場だ。この場がないことにはフジロックと言えない。

夜中の1時過ぎ。夜風が心地よい中復活したパレスに足を運んでみると、数々の金属スクラップを使った巨大なアート作品が立ち並び、ルーキー・ア・ゴーゴーには大勢の人たちが詰めかけ楽しんでいるいつもの光景が目に飛び込んできた瞬間にウルっときてしまった。そして、遥々オランダからやってくるあの移動式テント、クリスタル・パレス・テントも。ここに来ると自然と仲間たちと再会してしまう。嬉しさと楽しさに眠気なんて一気に吹き飛ぶ。

クリスタル・パレス・テントの中は酸欠になりそうなほどの熱気に包まれていた。フロアは藤井悟氏のDJにライヴばりの大歓声とダンスで応えるオーディエンスでぎっしりだ。これからここに登場するのはスペインはカタルーニャからやってきたITACA BAND。彼らを観るのは2016年の朝霧ジャムぶりとなる。レゲエ、サルサ、スカ、ルンバカタラナといった音楽を混交しパンクの勢い問答無用にフロアを盛り上げるバンドだ。フジロックなら絶対にパレスがドンピシャ!

夜中の1時半にバンドが登場し“Es Hoy”をはじめるや否や更なる熱気を放つフロア。“Todas Nuestras Luchas”、“Ahora y Aqui”とこのバンドは踊らずにはいられない曲しかない。ボーカルのAlbert García(以下アルベルト)はハンドクラップを促し、軽快にジャンプし、どんどんオーディエンスを煽ってくる。フロアには当然のごとくモッシュの嵐が吹き荒れ、収拾がつかない状態と化す。暴れている彼らの表情は楽しくてしょうがない、人生を謳歌し切っているような笑顔でいっぱいだ。これがパレスだ!またしても目頭が熱くなる。

曲間においてもフロアから自由に「Ole ole ole ole!」と歌って勝手に自ら一体感を生み出していく。前夜祭で花房が言っていた、口を開けて待っているのがフェスティヴァルじゃない。自ら参加し作るのがフェスティヴァルでありフジロックだということ。まさしくここにいるオーディエンスが体現している。

ラテン調のリズムとグルーヴに身体が勝手に動いて止まらない“La Caravana”で上下に左右に両手をウェーブし掛け声を上げ、底なしの熱狂状態が続く。サポートとして参加しているShow-yaがトランペットをいなたく、かつ情熱的にブロウするのだ。

本セットのラストはフロア必殺のナンバー“Temerario”。クラウドサーフも飛び出し、アルベルトがフロアを左右に分け、オーディエンスから「Eo eo o! Eo eo o!」のかけ声を数回やった後に特大モッシュがフロア中央に投下し、灼熱の熱気を放出しみんなで爽快に締めくくった。

「明日会おう!」と次に出番のDJ TXAKOにバトンタッチし、クラウドと集合写真を撮り、にこやかにステージを後にした。パレス復活の喜びとパレスらしさを存分に堪能させてくれたITACA BANDに盛大な拍手を!ITACA BANDは29日(土)11時にホワイトステージに登場予定(もう約9時間後だ)。大自然の中、ホワイトの極上の音響のもとこれでもかと暴れるステージになることだろう。必見必聴だ!

[写真:全10枚]

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7/28 FRITHE PALACE OF WONDER