LIVE REPORT - RED MARQUEE 7/27 THU (EVE)
SAKURA CIRCUS
苗場におかえりSAKURA CIRCUS!
大勢の人が詰めかけ、2019年以前のフジロックが戻ってきたような熱気と期待感が渦巻く今年の前夜祭。レッド・マーキーではDJ MAMEZUKAが今年のヘッドライナーの楽曲を連発し否が応でも盛り上がる中、SAKURA CIRCUSの時間がやってきた。
まず登場したDuo vitalysの2人は、「ハンド・トゥ・ハンド」と呼ばれるバランス芸を披露。先ほどまでのロックDJのブチ上がりから一点、伸ばした手の上でもう一人が逆立ちするパフォーマンスは、もうなんてハラハラドキドキするんだろう。徐々に手と手から手と頭、ついには頭と頭でバランスをとりながら一歩一歩階段を降りはじめる姿に、「え、そんなことまでできるの??」と開いた口が塞がらない。でも、会心のポーズをビシッと決めた時の肉体はまるでオブジェみたいに美しく、思わず感嘆の声をあげてしまうレッドの観衆達。寄せては返す緊張と弛緩のカタルシスがたまらない。
そして後半はMARTINEZ BROTHERSの2人が登場し、SAKURA CIRCUSイチオシの大技「イカリオス」を披露。30秒間で最大50回連続で人間の足の上で宙返りを繰り返し続けるこの足技の迫力に、驚きの声が飛び交うレッド・マーキー。途中で捻りを加えたり、足の上に立ったりと目にも止まらぬ速さで繰り広げられる光景は、目を疑ってしまうほど鮮やかだ。15分ほどのあっという間の時間だったが、見事に魅せられてしまった。
思えば2018年にはMARTINEZ FAMILYとして前夜祭と3日間のパレス・オブ・ワンダーを彩ったサーカス一家のSAKURA CIRCUS。今回はかつてのパレスで素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた嵐くんの弟の新太くんが「イカリオス」の宙返りを担当。お兄さんのアラン・ダビッドさんとがっちり握手を交わした姿は、フジロックと共に成長を刻んでいく家族の歩みも垣間見れるようで、なんとも感慨深くなったものだ。
そして、SAKURA CIRCUSはパレス・オブ・ワンダーにて、明日からの3日間で合計9回の公演が待っている。この迫力と感動を次はあなた自身の身体で体感してもらいたい。
[写真:全10枚]