FUJIROCK EXPRESS '24

LIVE REPORT - RED MARQUEE 7/26 FRI

新東京 (Selected by ROOKIE A GO-GO)

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PHOTO BY古川喜隆
TEXT BYあたそ

Posted on 2024.7.26 13:51

聴かせ、躍らせ、魅せられて!初日一発目にガツンとやられた!

SEのないままステージ中央に向かって歩く、リズム隊の3人。雄叫びのような声も聞こえ、気合いは十分。青いライトに照らされながら、ゆったりとしたドラムフィルからのセッションで始まる新東京のステージは、昨日までの過ごしやすい気候が嘘のような熱気に満ちたRED MAQUEEの空気を味方につけたように見えた。
昨年のROOKIE A GO-GOでも、新東京の評判のよさが記憶に新しい。ここ最近は、名前を見かける機会も多くなっているように思う。正直に言えば、初日のトップバッターなんて人が集まりにくいでしょう。それでも、開始時間が少し過ぎた頃からは彼らの姿を見ようと観客たちの姿も徐々に増えていくようだった。

2月にリリースされた『NEO TOKYO METRO』の“NTM”からスタート!保田優真(Dr)の駆けるドラムに、大蔵倫太郎(Ba)の心地よく身体の芯に響く低音が気持ちいい。彼らの音楽は、ギターレスが特徴だと思うのだが、田中利幸(key)のポップになり過ぎないリズミカルなサウンドに杉田春音(Vo)の少し無機質で都会的な歌声が絶妙に組み合わさる。過不足がないというか、全体のバランスを見たときに洗練された聴こえ方がする。でも、そりゃあそうか、「新」しい「東京」を名乗っているわけだしさ。もしかしたら、少し緊張していたのかもしれない。それでも、杉田が熱のこもったエネルギッシュな声は耳に残り、音源とは異なる印象を与える。グッと胸を掴まれた方も多いのではないだろうか。

初期にリリースされた“The Few”、“ユートピアン”では、ステージを徐々に温めていく。スネアの音をアクセントにしながら追いかけるようなキーボードのクリアな音が美しく響く。ソロパートでは拍手が起こりつつ、アレンジも光る。サビへの展開が上手い。気づいたら、身体を揺らしながら聴き入ってしまう。今回の40分のステージ全体に言えることではあるのだが、リズム隊3人がお互いに対しての負けん気を感じるというか。この2曲の後には、保田と大蔵の2人が向かい合ったセッションタイムがあった。重く鳴るスラップの太いサウンドに加速させていくドラムの跳ねる音は、まるで会話をしているようでもあった。その音で遊ぶような掛け合いや緊張をまったく感じさせないこなれた盛り上げ方を見ていると、メンバー全員が2001年生まれで、現役大学生の世代であることをつい忘れそうになる。まあ、そのあとの“Cynical City”の演奏中に杉田がスマホでステージ上の演奏風景を撮影しはじめて「お!大学生っぽい!!!」と思うわけなんですけど。
“Escape”でも“Cynical City”でも、大蔵が前方に設置されたに台に上がって演奏するたび、会場が異様に盛り上がる。顔と身体で弾くタイプだ!とも思う。演奏の上手さはさることながら、通常はステージ後方にいるにも関わらず、どうしても彼の動きが気になってしまうのは正直なところだったりします。

“さんざめく”では、前面に出てくるような爽やかなキーボードがしっとりと聴かせる。ジャズの要素を組み込みながら、ラストのサビでは杉田のどこか寂しさの伴ったきれいな裏声が伸びていくようだった。だんだんと音数を増やしつつ、さまざまな表情を見せながらの爆発するようなサビまでの展開がたまらない。
ラストは、“36℃”でしっとり聴かせたあと、うねるようなキーボードがヒートアップさせていく“Morning”と、最後の最後まで楽しませてくれる。「新東京」というロゴ映像が映し出されれば、当然大きな拍手だって起こりますよね!今年は配信もあるため、家で観ながら骨抜きにされた方も多かったはず。というか、ライブで見る彼らのステージがこんない熱量を持ちながらも遊び心に溢れ、こんなにも魅せてくれるとは思っていなかった……!2024年1日目のRED MAQUEE、間違いなかったんじゃないでしょうか!

[写真:全10枚]

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7/26 FRIRED MARQUEE