FUJIROCK EXPRESS '24

MOREFUN - PEOPLE 7/26 FRI

なぜフジロックなのか

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PHOTO BY三浦孝文
TEXT BY三浦孝文

Posted on 2024.7.26 12:30

いつも頭にある問い

「なぜフジロックなのか」

あなたがフジロックを愛するフジロッカーなら、この問いが頭の中にあるのではないだろうか。
忙しい中、仕事を休んでまでしてなぜ行くのか、他の幾多のフェスとフジロックは何が違うのか、自分にとってのフジロックは何なのか…などなど。自分にとってフジロックは間違いなく特別で大切なものだ。愛してやまないものと言い切ってもいいだろう。だが「なぜフジロックなのか」という問いに対する答えがあるわけではない。答えを求めるものではなく、問い続ける類のものと認識しているし、人によって異なるだろう。そして、それでまったく問題はない。むしろそれでいいのである。

ということで、今年のフジロックの初日にOASISでフジロッカーに聞いてみた。フジロックに初めて参加した2022年から毎年参加し、今年で3年目になるという高知からやってきた横山さん。2022年に高知で初めて開催した『Fujirockers Bar in 高知 vol.1』に参加したことがきっかけになったそうだ。

横山さんにとって、フジロックは年間行事のようなものだという。2月の節分のように、7月はフジロック。毎年、特にこれという観たいアーティストがいるからフジロックに参加しているわけではない。年間行事のひとつとして、ただ苗場に行っている感覚とのこと。仕事の都合がつかなかったり金銭的にどうしても厳しいなど、これから何が起きるかなんて分からないけれど、行けるうちは必ず行く。これが私のフジロックとのことだ。

よくフジロッカーの間で、フジロックは我らにとっての真のクリスマスであり、正月だということが語られていたりする。年間行事だという横山さんの感覚はこれに近く、とてもよく分かる気がした。この問いかけに対する答えは百人いれば百通りの答えがあるかもしれない。また別な人にも問うてみたいと思う。

かつてインタビューで忌野清志郎はこう言っていた。「最初はフジロックだったんだっていうのを貫いてほしいですね。風格ですよね、備わってきてますけど、ずっと続いけて欲しいっていうのが一番の願いです。夏のお祭りですかね」と。フジロックという年に一度のかけがえのないお祭りがずっと続いてほしい。そのために大切なのは、それぞれが「なぜフジロックなのか」を問い続け、横山さんのように自分が出した答えの行動を実際に取っていくということではないだろうか。

[写真:全2枚]

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7/26 FRIOASIS