LIVE REPORT - RED MARQUEE 7/26 FRI
電気グルーヴ
祝35周年! 斜めから攻める歌モノオンパレード
今朝始まったばかりのフジロック2024初日。気づけば本編が終了していて、本当に1日ってあっという間!そして始まるのはお待ちかねの夜の時間、PLANET GROOVE。キラーズ終わりの観客がレッドマーキーに流れ込んできて、入場規制間近の混雑ぶり。ステージ上の機材ブースには、大きな「電気グルーヴ」の横断幕(カットアップされていて読めない!)が貼られていて、これから始まる宴に胸が高鳴る。定刻になると、ステージから石野卓球、牛尾憲輔、吉田サトシが登場する。衣装は昨今のライヴでも見かける、「CHOOSE LIFE」と「SHONAN ACID」(ワム!オマージュだろうか)である。ブルーのライトに照らされた3人が音を鳴らし始めると、いよいよピエール瀧の登場!“アルペジ夫とオシ礼太”だ。サングラスからクールな笑みがこぼれる瀧はこちらをクールに見つめている。
熱狂的なテンションのままぶち込まれたのは“shangri-la”!これには観客も大喜び、フロアの温度は一気に上がる。これは踊っちゃうでしょう、人口密度もあってもう汗だくだ。瀧は投げキッスをしたり、スタンドマイクをこちらに向けてシンガロングを煽っていく。さらに“モノノケダンス”。後ろから飛んできた卓球がサビを歌い上げる。きゅいーんと曲がりくねるテルミンのような響きが、さらに騒げよと我々を煽ってくる。
「クラフトワークの赤いシャツ!」と掛け声がアレンジされた“The Big Shirts”、VJにあのキャラが登場する“ガリガリ君”、ミニマルなトラックに、どこか不気味なギターが絡み合う“ア.キ.メ.フ.ラ.イ.”、“SHAME”からの“SHAMEFUL”など、シームレスに次々と繰り出されるのは、ちょっと斜めから攻めた歌モノのオンパレード!ずっとアップテンポ!いつも思うけれど、彼らの体力は本当に底が知れない……。
“Baby’s on Fire”では、瀧と卓球がステージ上に並ぶ。ふたりがわちゃわちゃしてくれるだけで本当に嬉しい。祭囃子のようなビートが響くフロアでみんなジャンプした“バロンダンス”、そのまま“ジャンボタニシ”でこぶしがきいた輪唱とともに、苗場にジャンボなタニシが降臨するVJがどーん。最後にこれは〜!と笑わせてくれて、やっぱり“富士山”で締め!大きな富士山とともに「FUJISAN」の文字が浮かぶVJ。会場一体となって叫ぶのは「ふっじっさーん!」と「ふっじっろーっく!」。最後にみんなで踊れるだけ踊って大声を出して、惜しまれつつも幕は閉じていった。
“N.O.”や“電気グルーヴ35周年の歌”もない、あと“MAN HUMAN”もない!だけれども、非常に彼ららしい、出血大サービスなライブだったと思う。21年のグリーンステージで観た復活からわずか3年。もうずいぶんとここ苗場でいろいろな喜びを分かち合ってきたけれど、電気グルーヴは進化しながら着実に次のフェーズへと進んでいる。35周年おめでとう!
[写真:全10枚]