FUJIROCK EXPRESS '25

LIVE REPORT - FIELD OF HEAVEN 7/25 FRI

トリプルファイヤー

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Posted on 2025.7.25 16:16

歓喜とは真逆なのにフジロックには似合う

雲が多めで若干過ごしやすいFIELD OF HEAVEN。今年のトッパーは最近とみに吉田靖直 (Vo)の歌が強くなったと評判のトリプルファイヤーが2017年の苗場食堂以来の登場だ。

おもむろに吉田をはじめ鳥居真道 (Gt) 、山本慶幸 (Ba) 、大垣翔 (Dr) 沼澤成毅 (Key) とサポートメンバーのシマダボーイ (perc) 、池田若菜 (fl.)の7人編成で登場し、フルラインナップに歓声が上がる。さらに缶ビールをあけた吉田が「フジロックフェスティバル2025の開会をここに宣言します。乾杯!」と、脱力気味の開会宣言を放つと、これ以上他に似合う曲が世界にない“お酒を飲むと楽しいね”でライブはスタートした。吉田のボーカルはタフになったけれど、それでもアルコールが入らないとつまらない人に甘んじなければならない、その佇まいは変わらない。オーディエンスもフジロックだから開放できる何かがあるだろう。なんてぴったりなオープナーなんだ。続けて“エクスペリエンス”という語が大いにフォーカスされる“Jimi Hendrix Experience”と、新旧の人気曲を続け、吉田は「センキュー、フジロックベイビーズ」と、聞き覚えのある誰かのセリフを発していた。

ギターの鳥居はVulfpeckマスターとしても名を馳せているが、ロジカルにそのファンク・ミュージックの良さを伝えられる彼は非常にクールに良い音のストラトでリフを刻む。そして山本は全身を駆使して端的なベースラインを放つ。吉田以外もやはり見ていてまったく飽きないのがトリプルファイヤーである。

途中でタイトル紹介はなかったが、スカをベースにした新曲が2曲投入され、その2曲目では「今からでもこっちで頑張れば家が建つ」というなんだか切実なフレーズが聴こえた。こうしたリアルは吉田の歌詞がきちんと刺さって取れない大いなる理由で、人生においてまだ気がかりなモロモロと、妙に達観した部分はいつまでも彼の中でシーソーのように揺れているはずだ。

後半は思わず一緒に声が出てしまう“次やったら殴る”、最近のナンバーである“相席屋に行きたい”と続き、“相席屋〜”の決して大きな夢や欲望ではないが、ワクワクできることがまだ全然溢れ出てきてしまう状態になんだか焚き付けられる。その内容が「音楽を聴きたい」も「パチンコに行きたい」も「難しい本を読みたい」も「世に名を残したい」も並列なのがすごくいい。相変わらずきちんと刺さっていつまでも取れない歌詞だ。

そしてなんの前触れもなくバンドは山下達郎の「RIDE ON TIME」のカバーをストイックに演奏。吉田の声がオリジナルよりエモーショナルなぐらいで、メンバーはこの曲のアレンジに忠実にひたすらファンクを極めたのも面白い。もちろん山下達郎への言及はなし。純粋に楽曲に対するリスペクトなのだろうな、と思う。それでも明日のヤマタツ、Vulfpeckにつながる一つの流れは感じたのだ。

歓喜や祝祭とは真逆なムードを醸しながら、肉体と精神はグルーヴに反応する。この楽しさと信頼感はなかなか他のバンドで体験できない。ラストはここにいる人に向けての感謝ではないが“ここまで大きな現場を任されるようになりました、ありがとうございます”という一節が似合いすぎる“スキルアップ”で潔くエンディングを迎えたのだった。

[写真:全10枚]

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7/25 FRIFIELD OF HEAVEN