LIVE REPORT - FIELD OF HEAVEN 7/26 SAT
THE PANTURAS
灼熱の中、インドネシア・ロックで波乗り
ああ、暑い!13時すぎ、日陰も少ない灼熱のフィールドオブヘブンに登場したのは、インドネシア出身の4人組、The Panturas。前夜祭のレッドマーキーでも少し見たけれど、やっぱりParlor Greens同様、彼らもヘヴンでみなくちゃ始まらないだろうと、強い日差しと向き合いながらここに来た。
ステージは下手から、リザル・タウフィック(Gt)、アビヤン・ザキ(Vo&Gt)、スルヤ・フィクリ(Dr)、バグス “ゴゴン”(Bs)が並ぶ。紫色のシャツや水兵帽、チェックのシャツなど、ニューレトロな独特のファッションも世界観を作り出している。
エキゾチックなイントロと、アビヤンのホーミーで始まった“Khodam Buntut Lutung”は、まずメンバー全員の爆発を見せつけられる1曲。力いっぱいにかき鳴らされる2本のギター、力強いドラミング、ブリブリのベース。ステージの始まりを多いに宣言し、ラテンな“Talak Tilu”にそのまま突入すると、たくさんのクラップが巻き起こる。インドっぽい音階のサイケサウンドが炸裂して、アビヤンがくねくねと体を動かすのに反応してこちらも動き出してしまう。
サックスのような楽器の掠れたイントロが渋い“Lasut Nyanggut”や、灼熱のサーフギターが炸裂する“Jim Labrador”など、きらびやかな楽曲が続く。中でも「The Panturasのディスコ・ミュージックだ」と紹介された“Béntang Sagara”は、ポップでみずみずしく、歌謡曲のような歌い回しのAメロ、耳に残る独特なサビのメロが愛おしくて、ぴょんぴょん飛び跳ねたくなる。きっとまた聴きたくなる、この夏のテーマソングにしたいくらいだ。
昭和歌謡の奥ゆかしさと、アークティック・モンキーズみたいなガレージサウンド、アジアンな音階、ベンチャーズみたいなサーフミュージックがごっちゃ混ぜになった個性揃いの楽曲たち。わかりやすくてしっかりノれる、フレンドリーなバンドだと思った。昨年で言うとYĪN YĪNみたいな、どこか日本の血が通っているバンドを海外から呼んできてくれるフジロックに今年も感謝。単独があったら行きます!
[写真:全10枚]