FUJIROCK EXPRESS '25

LIVE REPORT - FIELD OF HEAVEN 7/27 SUN

GALACTIC Featuring Jelly Joseph

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PHOTO BYsuguta Instagram
TEXT BY紙吉音吉

Posted on 2025.7.28 00:01

最終日のヘブンに相応しいハッピーグルーヴ

VAMPIRE WEEKENDの真裏。新設されたオレンジエコーでは、maya ongakuが異世界へと誘う頃、ヘブンには多くの観客がステージの前で待っていた。
オンタイム。体の準備はできているだろうけれど、心の準備はできてる?という煽りとともに、バンド名が叫ばれ、メンバーが次々と楽器の前に姿を現した。2025年、ヘブンを締める、GALACTIC Featuring Jelly Josephの登場だ。
ニューオーリンズファンクの系譜、現代ファンクの先駆者として知られるギャラクティックの芯を支えるのは、ドラムのStanton Moore。タイトで少し跳ねた独特なリズムで観客たちを揺らす。力強いホーンセクションとシンセ、ギターで彩られるギャラクティックの楽曲たち。インストだとしても踊らされることが必至なのに、今回はJelly Josephが仲間入り。“声のリズムマシン”という異名を持つJelly Josephは、声を楽器のように操ったり、パワフルでソウルフルなヴォーカルでも楽曲を盛り上げる。
最初の約1時間は、Jelly Josephが巧みに観客を煽り、そんなに激しい楽曲ではないのに、ずっと体を揺さぶられていた。例えば、コリーウォンのようなBPMも早くてカッティングの嵐!みたいな曲で、ぶち踊らされても、とても気持ち良いんだけど、ギャラクティックはもっと大人というか、メロウというか、エロさというか。決して細かすぎない音符で、速すぎないテンポで、飽きさせることなく、僕たちを左右に揺らしてくれた。
中盤、スロウテンポの楽曲が披露される。すごく暖かくて幸せなヴァイブスがヘブンを包み込み、木に映し出されたミラーボールの光のように、それぞれがそれぞれのダンスを楽しんでいた。
ヘブンの良いところは、このミラーボール。ノリの良い曲のときは、光の玉が上下にはずむように揺れ、メロウな曲のときは、左右にゆっくりと流れる。この光が周りの木々に映り込み、とても大きなアートワークとして、自然を照らすのだ。そこに合わせて、極上の大人のファンク。こんな贅沢な夜は、ここ最近味わった記憶がないな。
客入りとしては、音が鳴り出したら増えてくる、ということもなく、最初から最後まで、さほど変わらない多さだったように感じた。つまり、ここだと決めてくる人大半だったということ。ヘブンが好きな人は大体同じような人が集まるから、なんだか一体感が生まれる印象があって。とくに、今日みたいに、あえてここを選んだ人が集まる純度が高いときは、その一体感も強くなる。ギャラクティックの演奏が素晴らしいのはもちろんだが、それ以外にも、フジロックということ、そしてヘヴンということが相乗しているように思う。だって、ギャラクティックが去ったヘブンから立ち去ろうとする人が少ないんだもの。名残惜しいのか、まだそこに幸せヴァイブスが滞留しているのか。他のステージではあまり見ることのないその光景に、僕は安堵と共感を残し、ヘブンを後にしたのだった。

[写真:全10枚]

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7/27 SUNFIELD OF HEAVENXSUMI