LIVE REPORT - WHITE STAGE 7/24 FRI
ASIAN KUNG-FU GENERATION
Posted on 2026.7.25 08:38
30年おめでとう。そして、おかえりなさい。
7年ぶりの出演になるらしい。7年前もここにいたけど、あれから随分世の中の景色は変わってしまったように思う。この世の中にいいニュースなどなかった時代に生まれてきたけれど、ここ数年は本当に、しっかりじっくりと「悪い」を更新してきている気がする。そんな世界で、ASIAN KUNG-FU GENERATIONは結成30年を迎えていた。
“新世紀のラブソング”からステージは始まった。彼らの周年を祝うような、社会と苗場を切り離すようで繋ぎ止めるための作業であるような、なんとも言えない気持ちにさせてくれる。“アフターダーク”に続き、“センスレス”と続き、各アルバムを彩ってきた代表曲が次々とプレイされる。“電波塔”では、ホワイトステージにある鉄塔が光でキラキラと照らされ、モニターに映し出されるという粋なサプライズも。“リライト”では、会場まるごとの大合唱。「ルーキーの頃は、こんなに多くの人の前で演奏するとは思っていなかった」と後藤は話す。確かにこんなに広い会場で、みんなでひとつの歌を大声で歌えるなんて。当たり前じゃないよね。
ここから輪郭をより強めていったのが、彼らなりの反戦への思いであって、それは“ライフ イズ ビューティフル”、“転がる岩、君に朝が降る”で如実に現れていた。とくに“転がる岩、君に朝が降る”で映されるVJは、世界の人々の何気ない日々の映像から、震災、デモまでーー。やっぱりアジカンはいつも世界が不安定な時にやってきて、なにかを教えてくれる存在なんじゃないかと私は思っていて、メリーポピンズとか、喪黒福造とか、ドラえもんとか・・・・そういう、うまく言い表せないけどそんな存在だと思っている。それが確信に変わった瞬間だった。「ロックに政治は持ち込むな」とかそういう論争はずっと続いているけれども(アジカンに限った話じゃない)、フジロックも彼らも音と形を変えながら、発信をしっかりと続けてきたから、今ちゃんとここに下地ができてきていると思う。「俺たちの反戦歌」と披露された“スキンズ”では、どうしようもないひどい世の中を軽快に生き抜くための応援歌でもあるように感じた。
本編最後は、これまでのあゆみを振り返ったVJつきの“MAKUAKE”。そしてアンコールは、彼らが海を渡るきっかけとなった“遙か彼方”(もちろんみんなで大合唱!)だなんて、素晴らしい選曲だと思った。ゴッチの歌声は太くもすっきりとしていて、表情も穏やかだった。それぞれの演奏も当時よりもずっと洗練された、年輪を感じるプレイにぐっときた。最後は、以前にも見た緑色のプラカードを掲げる。OUR GENERATION MUST END THE WAR。
30年ずっと追ってきた人もいれば、20年だって10年だって、長さは関係あるようでない。中にはアジカンと離れていた人もいたかもしれない。でも、彼らの敷いたレールは長く、いつかどこかでは必ず繋がっているんだよなあ、と思う。ここに立っている人のすべてが、苗場の幸せ溢れる空気を持ち帰って、私たちが未来について考えられれば。その先は少しでも明るいものになると信じている。次回彼らをここで見るときは、世界のバランスがもう少しとれていますように。
[写真:全10枚]









