MR.SCRUFF
brand new Scruff tune
チェット・フェイカーのライヴのあと登場したのは、ミスター・スクラフことアンディー・カーシー。テクノ、ヒップホップ、ジャズ、レゲエ、ラテン、ディスコ、ハウス、ブレイクス、ファンク…とありとあらゆる音楽スタイルをミックスする、今やNinja Tuneを代表するアーティストとなった彼が二時間を超えるセットで登場だ。しばしの転換準備のあと、スクラフが登場し、熱い声援のなかでむかえられる。
一曲目にスピンしたのは、なんと自身の楽曲である “Test The Sound”。アナログコレクターとしても有名で、たくさんの曲を回せられる音楽的ボキャブラリーがあるにもかかわらず、自分の曲をチョイスしたというのはなかなかに面白い。キラー・チューンを投下することでスタートダッシュをするような幕開けではなく、徐々にテンポをつけていき、フロアの熱量をグイグイと上げていく構成だ。
中盤にはThe Charlie Calello Orchestraの“Sing Sing Sing”を流し、フロアをダンスフロアへと様変わりさせる。この時間帯のレッドマーキーは多種多様な聴き方があって本当に面白い 。アンディーの流す曲がジャンルレスだからこそ、これだけの人が集まってくるのかもしれないが、ダンスバトルをする人、スピーカー真下で音楽に聴き入る人、ゆらゆらと身体をゆらしながら聴く人、サイリウムを振る人…とさまざまだ。
終始、映像には彼が「ポテトスタイル」と語る特徴的なデザインのキャラクターや文字が映し出され(アンディー本人が制作を手掛けている)、視覚的にも楽しむことができるセットとなっていた(ついには映像に「brand new Scruff tune」という文字まで飛び出てくる始末)。最後の最後までパーティー・チューンをスピンし、まだまだ遊び足りないオーディエンスをレッドマーキーに次々と流れ込ませることに成功させ、溺れたエビの検死報告書にバトンを繋いだ。
posted on 2014.7.28 00:45
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