FUJIROCK EXPRESS '19

LIVE REPORTGREEN STAGE7/26 FRI

ROUTE 17 Rock’n’Roll ORCHESTRA (feat. 加山雄三、仲井戸”CHABO”麗市、リアム・オ・メンリィ、オカモトショウ、 GLIM SPANKY)

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Photo by MITCH IKEDA Text by 梶原綾乃

Posted on 2019.7.27 00:26

ロックンロールと生命の記録

グリーンステージに現れたのは毎度お馴染み、ROUTE 17 Rock‘n’Roll ORCHESTRA!池畑潤二(dr)率いる苗場音楽突撃隊を中心に、毎度ゲストを迎えて、持ち曲や往年のカバー曲などを披露する、フェスティバルならではのコラボレーションタイムだ。

まずは苗場音楽突撃隊のメンバーで“タイマーズのテーマ”をオリンピックに絡めた替え歌で披露!一番手のゲスト、オカモトショウ(OKAMOTO’S)が登場すると、まだ温まっていないオーディエンスに、「先輩に立てる顔ないからさ!」なんて言いながらコール&レスポンスで盛り上げていき、ルベッツのカヴァー“Suger Baby Love”!ショウの隅々まで届く地声と、タニー・ホリデイ(cho)の美しいファルセット、それぞれが輝いていてまぶしい。the ROOSTERSの“恋をしようよ”では、これでもかと青臭さがあって、中盤のハーモニカソロもまた渋くてどこか不器用で、でもそれがカッコよくて仕方なかった。

続いて登場したのはGLIM SPANKYの二人。“MOVE OVER”では、松尾レミ(vo,gt)のややしゃがれた声と亀本寛貴(gt)の歪んだ音色が重なり合い、第3の音色を生み出したかのようだった。3番手のリアム・オ・メンリィ(ホットハウス・ブラザーズ)は、リネン地の白ジャケットとパンツ、青いシャツを身にまとった物静かなジェントルマン。かと思ったら、足元は裸足だし、シャウトもするし、手足を大きく広げて全身で自分を表現する、ロックンロール・オーケストラにふさわしい存在だった。彼はカーティス・メイフィールドの“New World Order”をカヴァーで披露、彼の呼びかけで観客もコーラスに参加するなど、一体感を大事にしたステージだった。

特筆したいのは、次に登場した仲井戸“CHABO”麗市と、ラストのゲスト、加山雄三だろう。チャボは、今年この世を去った遠藤ミチロウ、ショーケン(萩原健一)に哀悼の意を示し、Mr.ニューオリンズことドクター・ジョンには曲を捧げ、彼の曲に日本語詩を付けたフレーズを加えることで、リスペクトを込めた。歳の近い友人や偉人たちの死は、いつだって胸が痛いものだ。一方で加山雄三は、今年で82歳。まだまだ5年はいけるかなと現役を貫く姿勢を打ち出し、92歳でもなお現役のトニー・ベネットを例に挙げた。すっと立ち、表情はほぼ変えず、カール・パーキンスの“Blue Suede Shoes”をカヴァー。いとも簡単に発声される唸り声やシャウトのアプローチにただ驚くばかりだ。ロカビリーの血が全身に流れ、巡っているのだと思う。ラストに披露されたフランク・シナトラ“My Way”のカヴァーは、少なからず自身の人生を振り返ったものでもあると思うし、若大将の貫禄と偉大さを再認識するにも充分な1曲だった。

同じステージで表現された数々の人生。死と生は対になる言葉であるようで、どこかで繋がっている。その共通項は「ロックンロール」なのかもしれない。これからも、グリーンステージで紡がれるロックンロールと生命の記録に、耳を傾けていきたいものだ。毎回豪華絢爛なゲストと骨組みの強いサウンドで楽しませてくれる、ROUTE 17 Rock‘n’Roll ORCHESTRAに、乾杯!

[写真:全10枚]

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7/26 FRIGREEN STAGE