FUJIROCK EXPRESS '19

LIVE REPORTGREEN STAGE7/28 SUN

HIATUS KAIYOTE

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Photo by 北村勇祐 Text by 坂本泉

Posted on 2019.7.28 18:41

まるで“神”のようなネイに、天候も良くなってきた!?

バンドとしては5回目の来日となるハイエイタス・カイヨーテだが、フジロック出演は今年が初めて。最終日昼過ぎのグリーンステージに登場し、圧巻のステージを披露した。

これまでリリースした2枚のアルバムから、ジブリ映画『天空の城ラピュタ』へのオマージュである“ラピュタ”を始め、“モラセス”や“スワンプ・シング”、“バイ・ファイア”に“ビルディング・ア・ラダー”などを演奏。新曲も織り交ぜながら、変幻自在のジャム・バンドとしての本領を発揮した。

ハイエイタス・カイヨーテは、オーストラリアのメルボルンで結成されたフューチャー・ソウル・ユニット。2012年にデビューアルバム『トーク・トマホーク』を自主リリースすると、そのサウンドに注目したサラーム・レミが自身主宰のレーベル「フライング・ブッダ」から世界発売。これまでグラミー賞に2度ノミネートされるなどの実績を持つ。ちなみに「カイヨーテ」は、「リスナーの創造力を喚起するために使っている造語」なのだそう。

メンバーの音楽的バックグラウンドが様々で、それゆえ生み出される各自の音楽知識のカタログからアイディアを持ち寄って共作される楽曲はまさにジャンルレス。多種多様な音楽文化の集まるメルボルンを体現したようグループなのだ。わざとズラしたリズムに、引っかかりのある歌い方のボーカル。不協和してしまうような組み合わせだが、なぜか不思議と気持ちの良いグルーヴが生まれているのは、絶妙なセンスと高い演奏力の賜物だろう。音源を一聴してそのサウンドの虜になってしまったが、やはり生のグルーヴ感は格別だった。変拍子を始め、一曲を聴いている間にも音が様々に変化するので、次はどんな展開になるのだろうと終始ワクワクしっぱなしで、およそ1時間のセットがあっという間に終わってしまった。まだまだ聴きたい、聴き足りない!

その音楽性だけでなく、ぶっ飛んだネイのファション性にも度肝を抜かれた。ヴォーカル兼ギターを担当するネイのファッション性は、ブーツにポケットモンスターのキャラクターをあしらったり、帽子にはキューピーがぶら下がっていたりと、日本のエッセンスを取り入れながら独自の個性を遺憾なく発揮したもの。その音楽性も相まって、ネイがだんだんガネーシャのような、一種の虚像のような存在に映ってくる。苗場に降臨した“神”の力によってか、それまでぐずついていた空も、彼女たちのステージが始まるとともに明るくなっていった。

[写真:全10枚]

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7/28 SUNGREEN STAGE