LIVE REPORTRED MARQUEE7/28 SUN
CHON
CHON、3つの仮説
CHONはギターはバカテク、ドラムはひたすら変拍子をたたき続けるというバンドである。テクニカル&変拍子というとプログレッシブロックなんだけど、彼らはレッドマーキーを埋め尽くした人たちから歓声が上がっていたように、おじさんにだけ受けるようなバンドではない。テクニックを誇示する音楽をやると昔は叩かれることがあったのだけどCHONはそうでもない。レッドマーキーにいたお客さんの男女比率の開きはそんなに大きくないし、年齢層もそんなに高くない。
なぜCHONはこんなに受け入れられるのだろうか。
仮説1 曲が短い
今回60分の持ち時間で16曲である。1曲あたり約3.75分であり、プログレやフュージョンみたいに10分以上延々と演奏することはない。サクサクと演奏が進み、次々と曲が変わっていく。集中力を要求されるような音楽でなく気軽に聴けるのだ。
仮説2 いきなりテクニック
曲によるけれども、CHONの曲はイントロからいきなりバカテクを披露することが多い。マリオ・カマレナとエリック・ハンセルのツイン・ギターがいきなりタッピング奏法を繰り広げる曲もある。昔はイントロ~歌~ギターソロでようやくテクニック炸裂ということがあるけど、CHONは曲が始まって秒でテクニックである。このもどかしさがないのがよい。テクニカルなのはギターだけでなく、変拍子を自在に操るドラマー、ネーザン・カマレナも、6弦ベースを使いギタリストのようなタッピング奏法を披露するベーシスト、エザヤ・カマレナもすごい。
仮説3 メタル要素がない
メンバーの姿をみていると特筆することもない普段着を着ている。統一した衣装もないし革ジャンとかも着てない。髪型も基本的には普通。音楽的にもディストーションがすごくかかっているわけでもなく、さわやかな感じがする。メタル要素がない。もちろんメタルが悪いわけではないけど、イメージが限定されないので今までにないお客さんを獲得しやすいのではないだろうか。
ライヴは“Bubble Dream”で始まり、“Dew”や“Story”、“Book”など定番曲を披露する。ヴォーカル入りの曲は“Can’t Wait”だけでエリック・ハンセルが歌う。ラストは定番曲“Perfect Pillow”で大歓声が上がる。レッドマーキーを満員にした人たちは彼らのテクニックに聴き入っていたし、ゆったりと体を揺らしていた。さらにメンバーが去ったあとでスクリーンに来年の来日公演の日程が映しだされるとさらに歓声が上がった。
来日ツアー日程
大阪
2020/2/3 (Mon) Umeda CLUB QUATTRO
名古屋
2020/2/4 (Tue) Nagoya CLUB QUATTRO
東京
2020/2/5 (Wed) Shibuya CLUB QUATTRO
セットリスト
Bubble Dream
Story
Fall
Splash
If
Puddle
Dew
Book
Peace Intro
Deadend
Petal
Rosewood
Pitch Dark
Waterslide
Can’t Wait
Perfect Pillow
[写真:全10枚]