FUJIROCK EXPRESS '19

LIVE REPORTRED MARQUEE7/26 FRI

YAEJI

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Photo by リン Text by 坂本泉

Posted on 2019.7.28 07:49

初出演、超満員のレッドマーキーを揺らす!

午前0時を過ぎた頃、レッドマーキーは超満員。激しく降る雨に急いでレッドマーキーに駆け込むも、吹き込む雨で足元には水たまりができていた。お目当てのアクトを観にきた人はもちろん、屋根の下を求めてレッドマーキーにやってきた人たちもたくさんいたようだ。

前アクトのBIGYUKIのステージが押していたこともあって、15分遅れでスタートしたステージ。暗転した会場にピンクとオレンジの照明がともり、下手からYAEJIが姿を現すと観客は沸いた。韓国人の両親の元、ニューヨークに生まれたYAEJIは、プロデューサーやシンガー、DJとして活動し、さらには自身のミュージックビデオの制作も手掛けるなど、多才に活躍する注目の新世代エレクトロアーティスト。2018年にはコーチェラにも出演しており、今回満を持してフジロックに初出演となった。

まっすぐステージ中央に置かれたターンテーブルに向かい、まず“フィール・イット・アウト”をかける。濃いめに焚かれたスモークの中、YAEJIはマイクを手に、身体を揺らしながら縦横無尽にステージを歩き、手をあげて観客を煽る。スモークの中で踊るYAEJIの顔ははっきりとは見えず、それが神秘的で妖艶な雰囲気を作り出す。音に身を任せて身体を動かす観客会場はダンスフロアと化した。

YAEJIといえば、英語と韓国語の二か国語を併用したチューンが特徴的。何度も繰り返される韓国語の「クゲアニヤ(そうじゃない)」がクセになる“ドリンク・アイム・スリーピング・オン”や、テクノとラップをトリッピーに融合したサウンドの“レイン・ガール”も披露された。

最初は韓国語で作曲を始めたYAEJI。その理由は内容を他の人に知られるのが恥ずかしくて、自分だけにわかるようにしたかったから。そうして曲づくりを続けていくうちに、韓国語の発音そのものの美しさに気づき、そのうち周りの友人たちにも理解できるようにと英語も取り入れるようになり、現在のような二つの言語をブレンドするスタイルができたという。アメリカと韓国という2つの文化を背景に持つYaejiだからこそ生まれた、英語と韓国語を縦横無尽に行き来するサウンドは、波間をプカプカと漂っているようでとても気持ちがよく、自然に身体が揺れてきてしまう。

「初めてのフジロック。スペシャルな曲を届けます」と新曲も披露された。フジロックの出演がYaejiにとっても特別なもののようでうれしい。演奏が終わり、「まだ曲数がないから、デモの中からかけてもいいかな?」と少し恥じらった様子で問いかける姿には思わずキュンとしてしまった。「もちろんいいよ!聞かせて!」と歓声で答える観客。アップテンポなナンバーで会場の盛り上がりが最高潮に達した。15分押しで始まりながら、元々予定されていた時刻の10分前に終了。短めのセットではあったが、YAEJIの魅力を存分に感じることができた。

[写真:全10枚]

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7/26 FRIRED MARQUEE