LIVE REPORTRED MARQUEE7/28 SUN
THE COMET IS COMING
彗星が本当に来た!
ザ・コメット・イズ・カミングは開演予定時刻の10分前に登場した。ナイトテンポが終わって一旦人がはけたレッドマーキーだったけど、彼らが音をだすと、それを聴きつけて人が集まってくる。気がつくとかなりたくさんの人が詰めかけている。
サックスのシャバカ・ハッチングス、キーボードのダナログ、ドラムのベータマックスの3人組、ダナログが作りだすシンセサイザーの音に生のサックスとドラムが暴れまくる。
「ボクたちの宇宙にようこそ」とダナログが挨拶する。
低音がしっかりして踊るのに適したビートにシンセサイザーが宇宙的な響きを与え、サックスが存分に吹きまくる。レッドマーキーの人たちがどんどん引き込まれていく。
“Summon the Fire”は、端正なリズムの上に覚えやすいが凶暴なサックスのメロディが乗り、自分は今、「ジャーマンプログレのNEU!がターボチャージャーを付けてフリーキーに炸裂しているのではないか」と感じさせた。
ジャズが基本にあるのだろうけど、人力で演奏されるテクノぽくあり、先述のジャーマンプログレを連想することもできる。テクノは当然としてジャズからロックや民俗音楽やシンガーソングライターの作る音楽まで「踊ることができる」というのが昨今のフェスに出演するバンドやアーティストはマストであるのでそれにその中で誕生したバンドだと実感する。フロアにいる人たちをしゃがませてから一斉にジャンプさせる演出はまさにダンスフロア仕様である。
サックスやドラムにはソロのコーナーもあって勢い一辺倒でなくライヴに起伏があった。そして生楽器のメリットが最大限生きていて、音源よりも何倍も迫力が増していた。ラスト付近は彗星が爆発したかのような強烈なアゲを体験した。ほとんどの人が初めて触れたのだろうけど、すぐに引き込めることができた1時間だった。
背後のスクリーンも音に対応した映像を流して、各国語で「THE COMET IS COMING」を翻訳した言葉が次々とでてきた時間帯もあったけど、日本語のがなかったのが少し残念。
[写真:全10枚]