FUJIROCK EXPRESS '19

LIVE REPORTRED MARQUEE7/28 SUN

Night Tempo

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Photo by 粂井健太 Text by 梶原綾乃

Posted on 2019.7.29 07:14

スーパー懐メロタイム!

フジロック最終日も終盤で、疲れも溜まってきたころだろうか。いや、まだまだ遊べるだろうか?そんなことを考えていると、最高に気持ち良い懐メロたちが聴こえてきた。ナイトテンポだ。

韓国でプロデューサー兼DJとして活躍する彼は、日本のカセットテープやレトロアイテムをディグする昭和レトロオタク。大好きな楽曲たちをカットアップしてノリノリに仕立てた楽曲が多くのリスナーにウケて、Future Funkの火付け役的な存在になった。ちょうどいま、海外でシティ・ポップがブームを起こしていることも含めると、今フジで呼ばなきゃいつ呼ぶか?と言えるくらいホットなアーティストである。

ザ・ベストテンのオープニングソングが流れ、80’sリスペクトなイラストに溢れたVJ(非常に手が込んでて可愛い!)が始まると、中森明菜の“スローモーション”がゴリゴリのダンス・チューンとなって鳴らされる。“スローモーション”のジャケット写真がプリントされたTシャツを着た彼は、DJセットを広げた机から観客の目の前、ステージギリギリまで移動し始め、何をしたかと思うと…観客と一緒にガンガン踊り出した!あまりにも勢いよく踊り出したもので笑ってしまったが、プレイヤーでありリスナーでもある彼の音源へのリスペクトが、そのノリに集約されていたんだと思う。

中村由真の“Dang Dang 気になる”から、渡辺美里の“My Revolution”、角松敏生の“Tokyo Tower”など、みんな馴染みのある懐かしの楽曲がハイペースで繋げられていく。もちろん、自身が手掛けたWinkの“淋しい熱帯魚 (Night Tempo Showa Groove Mix)”といった楽曲も、今日だけのスペシャルバージョンとして組み込み済み。いずれも原曲を尊重しながら、キレのよいカットアップで、跳ねて踊れる楽しいサマー・チューンに仕上がっていた。

彼の魅力と、日本のポップ・ソングへの愛を大胆に詰め込んだ短期集中型ステージ。ブルーバックに「提供 ナイトテンポ」と書かれたシュールな映像を背景に、鳴り止まないほどの拍手と声援は、観客のハートをガッチリ掴んだ証拠だろう。岩盤にて開催された第2部も盛況で、松田聖子やアニメ「セーラームーン」「カードキャプターさくら」の主題歌などがチョイスされているのも最高。今年だけとは言わず、お願いだから毎年来て欲しい。

[写真:全10枚]

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7/28 SUNRED MARQUEE