FUJIROCK EXPRESS '21

LIVE REPORTPYRAMID GARDEN8/20 FRI

Rickie-G

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Photo by 北村勇祐 Text by 三浦孝文

Posted on 2021.8.20 16:07

晴天、大自然、熱いメッセージ、そして最高の音楽!フジロックのすべてが揃ったステージ

いよいよはじまった、フジロック・フェスティヴァル’21!最高に晴れ渡っている。太陽が照りつけ肌がヒリヒリしてくるほど。苗場が我々を熱く迎え入れてくれているかのようだ。会場は、ピラミッド・ガーデン。ツアーバス利用者専用キャンプサイト内の特設ステージだ。お馴染みのキャンドル・アーティスト、Candle JUNEプロデュースによるステージで、夜になると様々なキャンドルの火が多種多様に揺らめき、会場を彩る。シャボン玉が舞い、オーディエンスも椅子や備え付けのハンモックに腰かけてゆったりと楽しんでいる。日常の喧騒を忘れさせ癒してくれる、ピースフルな雰囲気がたまらなく大好きなところだ。

朝一のこの晴れやかと、さっと風が爽やかに吹き込んでくる中、姿を見せたのはRickie-Gだ。2014年以来、7年ぶりの帰還となる。バックバンドによる入念なサウンドチェックの末、醸成されたグルーヴの基でステージがスタート。今、この瞬間にドンピシャとしか言いようがない歌とパフォーマンスに、終始目頭を熱くさせられっぱなしだった。

和製ボブ・マーリーと呼びべき、パワフルかつ透き通った、胸の内側に入り込んでくるようなリッキーの歌声。投げかけられた「音楽が、空を、海を、国を、人を…そして僕(自分自身)を超える」というメッセージが最初の涙腺ポイントだった。自分が生きているこの世界には欲しくない、見たくないこと、嫌なことがたくさん起きる。音楽愛に乗せて、理想の世界を声高にそれぞれが自由に表現していくことの大切さ、真摯さに圧倒された。

そして多幸感しかない人気曲、“ラブソウル”。ここで最高なフレーズ「フジロック、苗場という今日が最高!」そう、過去も未来もない。今、この瞬間を生きるしかない。今を最高に楽しむしかないのだ!

続く自身の地元のことを歌ったという“90’s HONCH”からリッキー印全開の佳曲“Life is wonderful”の最高な流れ(“Can’t Take My Eyes off You”からの入りも完璧でした!)。この青い空、囲まれた苗場の大自然の中でマスクで隠れて見えないけど、みんなからあふれ出している笑顔のバイブスがピラミッド・ガーデン一帯を包み込んでいた。またもや目頭が熱くなってしまう。リッキーが自由自在にブロウするハーモニカの調べ、ゲストが彩ったピアニカのいなたい音色に胸を撃ち抜かれてしまった。

「音楽は間違いないんだから、良いことをやっているんだから。自信を持ってこの先もずっと続けていこう!」

今日この苗場の地に集い、Rickie-Gの音楽に、表現に触れた人たちは、本当に幸運だ。音楽を愛するということ、すぐ隣にいる人、仲間たちを大切にするということ。自分が愛する音楽を通してこの世に起きるあらゆることを超えていける、そんなことを感じさせてくれた感動しかないステージだった。

[写真:全8枚]

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8/20 FRIPYRAMID GARDEN