FUJIROCK EXPRESS '21

LIVE REPORTNAEBA SHOKUDO8/22 SUN

奇妙礼太郎

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Photo by 白井絢香 Text by 梶原綾乃

Posted on 2021.8.22 22:22

もう少しここにいさせて

そろそろフジロックが終わってしまう。メインステージのトリが始まる少しだけ前の澄んだ夜空に、幻想的な光が灯る苗場食堂ステージ。その最後を飾るのは、奇妙礼太郎だ。

“humming bird”が始まると、感情の波がぐっと押し寄せてきて、とっても切なくなってしまった。彼ひとりとギター1本だけなのに、浮かんでくる様々な情景。ときにか細く、ときに声を大にして歌い、そのメリハリのついた表現にぐっときてしまう。どの曲もストレートに投げてくるのかと思いきや、独特な世界観の“お茶を飲もう”なんて曲も。一度聴いたら忘れない、踊る千利休というパワーワード。どこか遊び心のあるナンバーで場を和ませた。続いて“Life is Beautiful”の儚さから一転、“アスファルト”では力強い声量で魅せる。顔をくしゃっとして振り絞るように放たれる彼の声とエネルギーは、どう考えてもその体以上に大きい。

途中、さり気なく差し込まれた“サザエさん一家”もまたまた不思議だったけれど、何事もなかったかのように“エロい関係”へ。以前に結構ウケたのだという、杉咲花さんのラジオでのエピソードを披露したところ、ここでは全くウケない様子でとてもおかしかった。

ときどき、他ステージからの音漏れが目立ってきて、彼の歌に集中できないときがあったのが残念だった(聴いている場所にもよる)。彼もきっと気になっていただろうけど、それでも力の限り歌を届けてくれた。トラベルスイング楽団とかにぎやかな形態も好きだったけれども、今回のようにしっとりと過ごせる機会もまた贅沢だと思った。

[写真:全9枚]

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8/22 SUNNAEBA SHOKUDO