LIVE REPORT - RED MARQUEE 7/29 SAT
ROMY
みんなロミーが大好きだ!
25時半のオアシスにはかなりの人が残っていて、一年に一回のこの祝祭を体力の続く限り楽しもうという気概が感じられる。TSHA Liveの興奮も冷めやらぬレッド・マーキーにもたくさんの人が詰めかけ、彼女の登場を待っている。The xxのロミーによるDJセットの始まりだ。
登場しただけで大歓声が巻き起こるレッド・マーキー。もちろんフジロックで観たThe xxの思い出もたくさんあるし、中止となったフジロック’20にもラインナップされ、長らく彼女の来日を待っていたのだから感慨もひとしおだ。そういえば今日はオアシスでもちらほらロミーが仲間と遊んでいるのを見かけたし(越後魚沼の地酒屋に並んでいたのはなんだかグッときてしまった)、Twitterでも一緒に写真を撮っているフジロッカーの様子をちらほら見かけた。(おそらく)その時と同じ黄緑のTシャツのままステージに立っているロミーの姿も愛らしい。
シンセサウンドを貴重としつつ、直感的に盛り上がれるポップな楽曲を中心に構成された選曲のロミーのDJセット。前半で早くも流れるソロデビュー・シングル“Lifetime”は最初かなり音が小さくロミーも困惑しているようだったが、2番に入るタイミングでうまい具合に大音量になり「そういう演出?」みたいに可笑しく思いながら飛び跳ねたし、前の楽曲からヴォーカルを織り交ぜ布石を置きながら、9月リリースのデビュー・アルバム『Mid Air』からの先行カットの“Enjoy Your Life”になだれ込む展開にドキドキしたり、どんどん気持ちも弾けていく。居合わせた友人と「Enjoy Your Life!」と口ずさむ感じはなんだか気恥ずかしくもあるけど、もう遠慮なんかいらないし、ただ今を楽しむだけ。それが人生を楽しむってことだろう!
昨日の同じ時間にレッドを熱狂させたOvermonoの“So U Kno”をプレイする遊び心にもニヤリとしたし、そんな風にさまざまな選曲をしながら、つい数日前にリリースされた“The Sea”や The xxの“On Hold (Jamie xx Remix)”など、自身の関わる楽曲も最高に輝く絶妙なタイミングで飛び込んでくるこの感じ!後半ではEDMテイストの強いより直感的なポップソングを連発してフロアを盛り上げていたが、Fred again..とコラボレートした“Strong”なんて流れたら、もうはちゃめちゃに踊ってしまうばかりだ。明日に備えて帰る人もちらほらいるが、テンションがバカになっているレッドのオーディエンスたちと何も考えずに踊るのもいいよね。とはいえそのまま立ってまどろんでいてもすごく居心地がいいフロアだ。
そんなハッピーな時間の最後の最後でプレイしたのは“Loveher”。歌いこそしないものの身振り手振りで愛を表現するロミーと、呼応するように手でつくったハートマークを掲げる僕ら。愛が溢れるピースフルな情景にみんなしみじみと浸っている。惜しみのない拍手を送りながらレッド・マーキーを出ると、フジロックに来ている友人に次々と遭遇しそのまま乾杯。やっぱりみんないるよね!だって僕らはみんなロミーが大好きなんだもの!
[写真:全10枚]