FUJIROCK EXPRESS '24

MOREFUN - AREA REPORT 7/25 THU (EVE)

すべてを受けいれる人生初フジロック!

  • すべてを受けいれる人生初フジロック!

Posted on 2024.7.26 02:36


交通費を少しでも浮かすために、僕は千葉から高速バスを使って、フジロックの開催される新潟県の苗場に向かった。
本当ならばマイカーで行きたい。もっといえばキャンピングカーで音楽を流し、優雅に過ごしたい。だけど、23歳にそんな金銭的余裕はなく、高速バスが停まる湯沢ICから越後湯沢駅まで歩き、そこからシャトルバスで苗場に行くことにした。
宿泊費もホテルでは高くつくという考えが先行したため、購入後一度しか使っていないテントと寝袋を引っさげて、前夜祭からフジロックに乗り込む。
そもそも、前夜祭の存在すら知らずにいたので、その盛り上がりにはやや疑心暗鬼になっていた。しかし、せっかく行くなら味わい尽くしたい。その想いで僕は、重い荷物を抱えながら足早に会場へ向かったのだが、すぐに自分の選択が、この前夜祭を楽しいものにしてくれるものだと気がついた。

キャンプサイトを一望できる高台をチョイス

テント設営で火がつく

テントを設営できるキャンプサイトには、既にテントが張り巡らされており、前夜祭の盛り上がりを教えてくれる。

「やばい、俺も早くテント立てなきゃ!」

そこから僕はお気に入りのテントスポットを探すことに夢中になってしまい、気が付けば丘のてっぺん付近まで来てしまっていた。

なんとか、見晴らしのいいポイントを見つけ、すぐさま設営に取り掛かる。すると、もともと節約のために選んだテント生活だったはずが、まるでフジロックにおける自分だけのコロニーを作っているような気持ちになってくる。この時には、既に夜が楽しみになっていた。

設営を無事に終えて丘を下ると、そこには多くの屋台ブース。ラーメン、カレー、ホットドッグと何でも揃っており、食には困らない。節約の甲斐もあって、僕は気持ちよく人生初のフジロック飯にラーメンとビールの黄金コンビをチョイス。盆踊りが始まる18時まで、大自然に囲まれながらビールを流し込んだ。

フジロック入場ゲート

何でもアリかフジロック

会場内中央のOASISエリアでは、赤提灯が飾られており、盆踊りが行われる。盆踊りはROCKなのかという疑問を払拭するかのように、音楽にノリなれているフジロッカーたちが会場を盛り上げ、釣られて僕も踊り出す。

そのほか、会場内ではさまざまなパフォーマンスがいたるところで繰り広げられており、その自由さがとても新鮮だった。

極めつきは、RED MARQUEEというライブブースに出演したお笑芸人のどぶろっく。下ネタ全開の音楽をも許容するフジロッカーには頭が上がらない。卑猥な言葉をあんなに大声で大合唱できることなどこの先ないだろうなと、なぜかセンチメンタルな気持ちになってしまった。

盆踊りが行われたoasisエリア

楽しみに備えて

前夜祭は想像以上の盛り上がりを見せていた。あらゆる自由が許容されているフジロックでは、僕のいかなる選択もポジティブなものにしてくれるパワーがある。

でも、きっと明日からはこれ以上のパワーが会場に溢れるのだろう。こんな日は、風呂に入らないという選択も許される気がする。明日に備えて、今夜はたっぷりと睡眠を取ることにする。

書き手:浅野凜太郎

2024年に大学を卒業し、そのままフリーライターとして活動開始。ライターとしてもフジロッカーとしても一年目の自分だからこそ、感じるもの・書けるものがあると思っています。一番の楽しみはノエル・ギャラガーです!洋楽の世界に足を踏み入れるきっかけとなった兄貴とシンガロングしたいです!

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7/25 THU (EVE)RED MARQUEEはじめてのフジロック場外