今までは背の低いソロテントを使っていたが、初めてワンポール型のテントを張り、立って着替えもできる広い空間にウキウキしていた2018年。

まさかの悪天候となり、飛ばされたり倒れてしまうテントが続出するほど、ものすごい強風に見舞われた。

早朝にテントへ戻ると、高さがある分、テントが風に煽られまくり、中に風が入ってきて中心に立てているポールがゆれている。

まずい、このポールが倒れたらテントも倒れてしまう。
正直、怖かった。

必死にポールを握って揺れないようにしてみたが、こんなことをしていては寝ることができない。

冷静に考えて、ペグが外れなければポールだって大丈夫なはず、と思い、眠い中、外に出て念のためペグを打った。他のテントも同じで周囲にはペグを打つ音が響き渡る。

眠さが限界に達し、やれることはやった。それでも倒れたらまたその時考えようと腹をくくって眠りについた。

程なくして、ピラミッドから聴こえてくる音楽で目が覚める。「やるんだ、、、まあ、そりゃそうか」。天気はひどいけど、ステージは通常通り始まる、これがフジロックなんだなと思いながら再び夢の中に。

キャンプサイトでは様々なものが飛ばされており、SNSで見た、目玉焼きが飛んできた件は今でも覚えている。

この試練を乗り越えたおかげで、またひとつ、たくましくなれたと思うフジロッカーは私だけではないはず。