25年ぶりのフジロック出場というのは、最長期間記録なんだろうか。それだけフジロックが長くやっていることなんだけど、WINOの25年には解散で長い沈黙期間があったのだ。苗場食堂ステージの前にはその復活をみに来ていた人たちが集まっていた。その数は想像より多かった。25年前に観た人はいたのだろうか。

今回はヴォーカルのジュン・ヨシムラとアコースティックギターのナオユキ・ヒサナガの2人がステージに立った。ジュンはサングラスをかけていたのだけど、緊張が感じられる面持ち。まずは“Don’t believe”から始まる。次の“WILD FLOWER”で歓声が上がった。さらにアニメ『HUNTER×HUNTER』のオープニングテーマ“太陽は夜も輝く”でステージ前のボルテージが上がる。スマートフォンで『HUNTER×HUNTER』の缶バッジと一緒に撮影する人もいた。

「フェスなんでカヴァーをやります」と奥田民生の“さすらい”を歌ったあと、初期の名曲“LOADED”を歌ったとき涙が溢れてきた。その長い時の固まりを溶かしていくような歌。1999年の夏はどんな夏だっただろうか。UKのギターロックに影響を受けた音楽性には当時賛否両論があった。ブリットポップを取り入れつつ日本語の歌詞で歌う彼らは苦しい戦いを強いられていたのかもしれない。しかし、このように復活したわけで、「来年はバンドで出たい」と語っていたことにお客さんも歓声を上げた。長い間彼らを待っていた人がこんなにもいたのだ。

Setlist

01.Don’t believe
02.WILD FLOWER
03.太陽は夜も輝く
04.EVERLAST
05.さすらい
06.LOADED
07.Sullen Days