おフランスから衝撃の王子とメイドが逆輸入!
チュレビヤンヤンヤン♪
チュレシトワイヤンヤンヤン♪
今でもこのフレーズが頭に残って離れないわ…。
それはカフェ・ド・パリという、最果ての地にある豪華なキャバレー仕様のテントに行った時の事。ライトを浴びてキラキラ輝いている王子が目に入ったの。頭にはチープな王冠を乗せ、ピンクの衣装に身を包んで、金色…いいえ、たくあんみたいな黄色の巻き毛をなびかせながら「一流品しか愛せない」なんて高飛車に歌っていた。そこへ、きっついメイクにボンバーヘアーのゴスロリ風(?)メイドがあらわれて、王子のワキに無言で汗抑スプレーを噴射したの!Oh,LaLa!そのシュールさに、アタシはもう一目で恋に落ちたわ。その2人がフランスで活躍中の日本人ポップデュオ、レ・ロマネスクだって知ったのは随分後のことよ。パリコレでライブ、パリ国際映画祭の広報大使としてマスコットを務めた…なんてこともね。
そして曲は王子トビーが歌う「ジャン・フランソワの女」へ。シャンソン風の曲に都市伝説のような歌詞、最後のフレーズは戦慄をおぼえるサスペンス調!なんてこった!2人の才能に感服して崩れ落ちたわ。「レ・ロマネスク ファンのテーマ」では、いちいち思い当たることが多くてブルーになったりもした…でも、他のお客さんと一緒に大声で笑っていたけどね。フジロックに集まる人って自虐的なのかしら?女スパイ・ミーヤの愛するモヒートの「おいしいよ」のセリフ、素敵すぎたわ。今年はあちこちで女スパイになりきった痛いヤツラが「おいしいよ」と意味もなく言い続けたでしょうね…アタシも含めて。
YouTubeでの動画再生回数がフランスで1位になった、素人発掘番組『La France a un incroyable talent』に出演時の「Zoun-Doko Bushi」では冒頭のシトワイヤンヤンヤン♪を刷り込まれたわ。チュレビヤン、チュレシトワイヤンはフランス語で「万事快調、すべての小市民のみなさん」という意味なの。シトワイヤンという表現を日本で使っているのは、レ・ロマネスクと「ベルばら」くらいね。アタシにとって、プリン・ア・ラ・モード以外で初めて知ったフランス語だったから、嬉しくてヤンヤン合唱しながら踊り続けたわ。窓を拭くように何度もくるくるしたわ。「YOKOZUNA -THE KING OF SUMOTORI-」でも踊りっぱなしで汗だくよ。王子が「あと16回!」とブートキャンプ並みに踊らせるの。会場中が笑顔でダンスするサマは壮観だったわ。高いエクササイズDVDを買うくらいなら、発売されたばかりのレ・ロマネスクのCD「ダンディズム!」を買った方がいいわね。窓をふくような振付は腕痩せに最適よ。抜群のセンスと高い音楽性も身に着くわ。一石二鳥よ…ねえ、マスター?
※「ジャン・フランソワの女」風にレポートしてみました。
写真:佐俣美幸
文:mimi