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7/27 SUNWHITE STAGE

KELIS

艶やかなソウルとグルーヴで魅せた真のディーヴァ

19時半頃また小雨が降り始めた。これからホワイトステージに、R&Bディーヴァ、ケリスが登場するというのに、グリーンのフレイミング・リップス、レッドマーキーのロードとタイムテーブルがかぶってしまったためか、客足がイマイチだ。ネプチューンズのプロデュースによりデビューし、 “Milkshake”などの大ヒットシングルを持つケリスだが、近年はヒット曲に恵まれなかった感は否めない。しかし今年NinjaTuneからリリースした新作『Food』では、 オーガニックでヴィンテージなサウンドを新しく打ち出して、高い評価を受けている。米SPIN誌の「2014年に聴くべきニュー・アルバム50枚」にも選出された。俄然、期待は高まる。

だいたい「私、あんたのこと今大っ嫌いなの!」とシャウトする曲で鮮烈なデビューを飾り、2000年フジ出演時もニルヴァーナの“Smells Like A Teen Spirit”のカバーをやるなんて、明らかに普通のR&Bシンガーとは違う。他のシンガーたちと一線を画してきたアーティスト、ケリスのステージ、見逃すわけにはいかない。

定刻に遅れること9分。バンドメンバーに続いて、全身パープルラメのゴージャスなジャンプスーツにダイナマイトバディを包んだケリスが現れた。ドリーミーな雰囲気でニーナ・シモンの“Feelin’ Good”を歌い始めると、そのハスキーでセクシーな歌声が響き渡る。貫禄すら感じる存在感。続いて“Breakfast”“Millionaire”とたたみかけ、ホワイトはセクシーなグルーヴに包まれた。オーディエンスも気持ち良さそうに体を横に揺らし、サビを一緒に歌って、ソウル溢れるケリスの歌を楽しんでいる。ベース、ドラム、キーボード、ホーン隊を揃えたバックバンドの演奏も素晴らしいクオリティだ。

圧巻のオークターブで歌唱力を見せつけると、最新アルバムからファンキーな“Friday Fish Fry”を歌う。会場から手拍子が起こり、‘Ice, Cold and Water’と歌う部分ではステージ前方で合唱が起こった。大ヒット曲“Milkshake”も生バンドで聴くと、アレンジがファンキーでさらにかっこいい。1stから“Get Along With You”〜“Goog Stuff”とメドレーで歌い上げたのもファンには嬉しいところだ。さらに新作からポジティブなメッセージを送る“Forever Be”やリードシングル“Jerk Rib”などを聴かせてくれた。観客から上がる歓声から、そこにいる人々が心底楽しんでいるのが感じられる。「むちゃくちゃかっこいい!」そんなつぶやきが周りから聞こえてきた。

終始グルーヴィーなサウンドとグラマラスな歌声で、ホワイトの観衆をノックアウトしたケリス。最後に再び、冒頭に歌った“Feelin’ Good”のアウトロを歌って、セクシーなパフォーマンスを締めくくった。「ここに戻ってこられて本当に嬉しい」そう笑って、最後にはオーディエンスをバックに写真をパチリ。ケリスのツイッターに写真が上がっていたので、よかったら見てみてほしい。みんな満足な笑顔を見せているから。

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