RUDIMENTAL
愛のあるダンスミュージックに狂喜乱舞
初日のホワイトステージのトリを務めたのは、ロンドンから飛び出した4人組のドラムンベース・バンド、ルディメンタルだ。2013年に『HOME』でデビューし、数々のヒットを飛ばして一躍注目を浴びる存在となった。今年の9月に待望の2ndアルバム『We The Generation』をリリース予定の彼らは、豪華なバックメンバーを携えて、ホワイトステージを一大ダンスフロアに変えた。
ブルーのライトに照らされたステージに、ホーン隊3人、バックシンガー3人とドラマーが現れビートを刻み始める中、ルディメンタルが登場。 出だしからパーティー・モード全開だ。容赦なく繰り出されるドラムンベースの細かいビートに、飛び跳ねながら小刻みに体を揺らせてフジロッカーたちが踊り出す。ボーカリスト不在のバンドであるルディメンタルは、曲ごとにゲストボーカルを迎えるという性質を持っているため、ライヴではバックシンガーの3人が代わる代わるソロを歌うというスタイルをとっている。その3人に加え、トランペットを吹いていた男性も時折リードボーカルを取っていた。曲ごとにボーカルが入れ替わったり、ブラス隊がステージ前方に出てきてアピールしたり、DJロックスミスが思いのままにステージを駆け回って観客を盛り上げたりと、とにかくエンターテインメントなパフォーマンス。ベースはドラムンベースだが、時にハウスやレゲエ、レイヴも織り交ぜたパーティーミュージックで、とにかく踊らずにはいられない。またバックメンバーたちが90年代のレイヴシーンを彷彿とさせるようなファッションに身を包んでいたのにもテンションが上がった。
DJロックスミスが5歳になる息子に捧げたいと話した“Not Giving In”や2ndアルバムのタイトル曲“ We The Generation”から、最近エド・シーランとコラボしたことでも話題になった“Bloodstream”、揃ってステップを踏んで観客を沸かせた“Baby”、全員でジャンプして踊る“Free”まで、終始キラーチューン満載で観客をこれでもかと盛り上げた。一番の盛り上がりを見せたのは、実話に基づいたMVも話題となった大ヒット曲“Waiting All Night”だろう。「Tell me that you need me」と歌うサビの部分は大合唱となり、観客は狂喜乱舞。約80分のステージはあっという間に終わってしまった。ラストソングは“Feel The Love”。曲のタイトル通り、愛を感じさせるダンスミュージックでホワイトを満たしたルディメンタル。ホワイトのトリにふさわしいパフォーマンスだった。