TXARANGO
情熱と太陽のチャランゴ・ミュージック!
3日目の苗場の朝は見事なまでの快晴。最高のフジロック日和だ。ホワイトの一番手は、情熱と太陽の国スペインのバルセロナからやってきたチャランゴ。出身地であるカタルーニャ地方では社会現象を巻き起こしているという彼ら。レゲエ、ラテン、サルサからスカ、クンビアまで多様なスタイルを取り込んだミクスチャー・サウンドで人気を博すバンドが、初来日でフジロックに参戦だ。
バンドがステージに登場する前から手拍子が沸き起こり、それに続いてメンバーたちがステージに走ってきて観客の前に姿を現した。1曲目に“Music De Carrer”を演奏し始め、ホワイトステージに陽気なラテンミュージックを鳴り響かせる。なんと太陽が似合う音楽なんだ!キューバ仕込みのリズム、トランペット、サックスで構成されるブラス・サウンドがフジロッカーズを笑顔にする。ボーカルのミケルがステージを駆け回りながら歌い、「コンニチハ日本!」「モリアガッテ!」と日本語で煽る。笑顔で楽しそうに踊る観客たちも大歓声と手拍子で応えていた。途中、TEX & Sun Flower SeedのTetsuをゲストに迎えてコラボしたり、観客をしゃがませてサビまで焦らせたり、メンバー揃って右に左にかけ足するパフォーマンスをしてみせたり、終始ハイテンションなホワイトステージ。言葉の壁を越えてステージから発せられるポジティブなエネルギーに、胸がいっぱいになった。
ライヴ終盤は、ステージの上も前も完全なお祭り状態。チャランゴTシャツを観客へ放り投げ、大量のCDを配りまくるわ、最前列の観客と端からはじまで手を打ち合わせて走るわ、本当にサービス精神旺盛だった。大観衆をバックに記念撮影をした後は、全員で肩を組んでお辞儀。「フジロック、本当にありがとう。また戻ってくるよ!」と言ってステージを去っていった。多幸感あふれる圧巻のパフォーマンスで観客を沸かせたチャランゴ。ぜひまたフジに帰ってきてほしい。