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FUJIROCK EXPRESS 2018

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LIVE REPORTWHITE STAGE7/28 SAT

ESNE BELTZA

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© Photo by MITCH IKEDA© Text by イケダノブユキ

Posted on 2018.7.28 19:39

楽しいのには理由ある

ラテン系、南米や南欧出身のバンドは、フジロックでは安定した人気を誇る。マヌ・チャオやフェルミン・ムグルザ、去年だとドクトル・プラッツなど、コアなフジロッカーはどことなく噂を聞きつけステージ前に集まってくるのだ。そして思い切り楽しむ。

フジロック2日目のホワイトステージ、昼の13:10にバンドが登場した。午前中は曇ったり、小雨が降ったりして、前日よりはマシな気温になっていたけど、演奏中に結局太陽がでてきて暑くなった。

エスネベルサはバスク地方の出身である。メンバーは2人のMCに、ギター、ベース、ドラムス、キーボード、トロンボーン、そしてDJの総勢8名である。2人のMCがお客さんを煽ったりする役目も担う。掛け合いでラップすることもあるし、そのうちひとり、ソラーノはバスクのアコーディオンであるトリキティシャを弾くのだけど、めちゃ早弾きをしたりする。

十分の経験を積んだ百戦錬磨のライヴバンドに対し、どれだけお客さんたちが楽しめるかが試される。座らせてのジャンプ、手を左右に振る、ステージから降りて客席エリアで歌うしかも4曲くらい、などバンドがお客さんに対してグイグイ迫ってくる。

DJはバスクの古い歌で場をつないだり、ボブ・マーリーの声をサンプリングしてちょいちょいぶっ込んでくる、キーボードはサウンドチェックのときに「ノー・ウーマン・ノー・クライ」を弾く、トロンボーンの人は駆けずり回る。リズムはパンク、レゲエ、スカ、ヒップホップ、クンビアなど多彩。もう「楽しかった!」以外の感想がでてこない。

一方で、バスクが「スペインとフランスの間にある」と説明したり、バスク地方が独立に向けて頑張れというような意味のことを合唱させる。自由を求めること、楽しむこと、独立を勝ち取ることがすべて同じ水準で同居しているのだ。だからこそ、楽しませることに必死なのだ。筋金が入っている。

最後はDJが軽快なダンストラックを掛けながら、メンバー全員のみならずスタッフもステージ前にでて挨拶、そして記念撮影となった。フェルミン・ムグルザもライヴの締めは必ずこのようにしているとのこと。兄弟バンドいうべきフェルミンと同様にフジロックでの役割を十分に果たしたのだった。

[写真:全10枚]

#TAGS : 7/28 SATWHITE STAGE

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