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FUJIROCK EXPRESS 2018

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LIVE REPORTFIELD OF HEAVEN7/28 SAT

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© Photo by アリモトシンヤ© Text by 梶原綾乃

Posted on 2018.7.28 13:38

会社員フジロッカー代表・tonocoma見参!

暑い日差しと涼しい風が交互に来て、まだまだ快適といえるレベルのフジロック2日目。フィールド・オブ・ヘブンのスタートを飾るのは、4人組インストバンド、toconomaだ。彼らは平日には会社員、週末にはバンド活動を継続している「週末バンドマン」である。 昨今、さまざまなタイプのバンドマンがいるのは承知だが、その両立をあえて打ち出しているスタイルはなかなかない。今日出ているアーティストのなかでは、いちばんオーディエンスに近い立ち位置なのではないだろうか。そういえば筆者は昨日、ステージ脇で電話していたお客さんが「ごめん会社でトラブっちゃったから、先に宿帰ってて!」と友人に説明している場面に遭遇した。皆、苗場に来るために日々を戦っているのだ。

ステージに石橋光太郎(gt)、西川隆太郎(key)、矢向怜(bs)、清水郁哉(dr)の4人が揃い「演奏しなくてもいいくらい気持ちいいですね!みんなで素敵な週末を過ごせたらと思います、よろしく!」と、始まったのは“Second Lover”。涼しげな音色がヘブン全体を吹き抜けていき、メロウなメロディから荒削りでダンサブルなサウンドになっていく。続いて、「調子どうですか、フジロック!」と、“jackie”へ。自由に駆け回るベースラインやキーボードソロ、ワウワウとした主旋律に合わせて展開する、くつろぎの空間。まさに「床の間」という言葉がふさわしいくつろげる音楽が広がっていて、それがこのヘブンで聴けるのだから、なおさら感動する。

“L.S.L”では、石橋のプレイ中の笑顔が輝き、矢向のベースソロへと突入すると、スラップのハマり具合が爽快だ。続いて“Yellow Surf”が始まると、会場からは「おお~!」と喜びの声が。ジャジーなリズムに寄せては返すようなビートがまたがり、サウンドは万華鏡のように、何度も何度も新しい展開を見せていく。そして、気づくと前のフレーズにスッと着地し、お互いの呼吸を合わせながらまたセッションは続いていく。途中、「僕たちインストバンドなので、歌はありません!」「イントロが長いわけじゃないんです」などと説明し笑いが出るなどお茶目な一面も。80sライクなスペースミュージック”under warp”、本日3度目のベースソロが取り込まれた“vermelho do sol”などを含め、終始ダンサブルな全8曲を、実に多くのオーディエンスが踊りきった。今年活動10周年を迎え、フジロックへと上り詰めた彼らの達成感は、踊りきったオーディエンスの満足そうな表情と、涙ぐむ石橋の姿で感じ取れた。ぜひ、またこの場所で!

[写真:全10枚]

#TAGS : 7/28 SATFIELD OF HEAVEN

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