LIVE REPORTFIELD OF HEAVEN7/29 SUN
WESTERN CARAVAN
僕らが忘れかけていたものを思い出させてれた時間
昨年、初めてフジロックに本格的なカントリー・ミュージックを奏でるバンドが出演した。彼らの名前はWestern Caravan。2016年、日高代表がニューヨーク・ブロードウェイに食事で訪れた際、そこでたまたま演奏していた彼らの音楽に惚れ込み、その場でオファー。トントン拍子でフジロックへの出演が決定した。その後実現したフジロック、フィールド・オブ・ヘヴンでのステージは、彼らの魅力が伝わるとても良いパフォーマンスだった。そして、異例の2年連続出演となった今回は、新作『Honky Tonk』(しかも、なんと国内盤!)がリリースされたばかりということもあり、新曲も多く盛り込まれたステージとなった。
牧歌的で気分が高揚するメロディラインの”Back Home Again In Indiana”から始まったライブは、デビュー・アルバム『The Western Caravan』と先日リリースされた新作、さらにはアルバム未収録の曲で構成されたセットリストで、彼らの最大の魅力である南部音楽の伝統に根ざした本格的カントリー・ミュージックと、バンドメンバー各々のバックボーンにある、スウィング・ジャズやブルース、レトロR&Bがミックスされたより幅のある展開を見せていた。
ブルーグラスなアレンジ・メロディラインの”Yellow Texas Moon”、ブギーでロカビリーな空気感もある“Car Trouble”、曲名の通りブルース風味が感じられる”King of the Blues”、それら思わず体が動いてしまうような良い曲の連続に、オーディエンスからは「最高だ!」「楽しいー!」なんて歓声も上がっていた。そして、気がついたらみんなが笑顔になっていた。
今の主流のカントリー・ソングと一線を画した彼らのカントリー・サウンドは、僕らが忘れかけていた”音に身を委ね、楽しむ”ということを思い出させてくれた。だからこそ、僕らは自然と笑顔になれたんだと思う。
<セットリスト>
Back Home Again In Indiana
Keys In Mail Box
Yellow Texas Moon
Why I’m Walkin
Stay All Right
Raining
Pig Is A Pen
King Of The Blues
Right Or Wrong
Crazy Creek
Car Trouble
Molly
Making A Fool Of Myself
Oklahoma Blues
The Honky Tonk Song
[写真:全10枚]