LIVE REPORTGYPSY AVALON7/27 FRI
RABIRABI+沼澤尚+内田直之
まっすぐな音楽とLOVEの放射トランス
日が沈み、薄暗くなってきたジプシー・アヴァロンは、少し涼しくなってきた。ステージ準備中のアヴァロン前には草むらに横になったり、椅子に座って休んだりしている人たちが集まっている。まもなくステージに登場するRABI RABIはAz3とNanaの2人編成になったばかり。今回のフジロックでは、日本だけにとどまらず世界的な活躍を続けるドラマー沼澤尚とPAの内田直之ともに出演する。新生RABI RABIは苗場の空にどんな音を響かせてくれるのだろうか。
Az3の歌声とNanaがポロンポロンと奏でるカリンバの音色でステージが始まった。一言ひとことを大切に歌われる歌がアヴァロン中に染み渡ったところで、次曲から沼澤とNanaによるダブル・&パーカッションが炸裂。一気にビートがうねり出し、前方の客は立ち上がって踊り出して、アヴァロンに人が増え出した。とにかく沼澤とNanaの掛け合いがパワフル。Nanaはニコニコしながらカホンを叩いて、とても楽しそうだった。スピード感のあるトランシーなビートに浮遊感のあるAz3の澄んだ歌声が乗って生まれるRABI RABI世界は、健在どころか強力なサポートミュージシャンを迎えてパワーアップしていた。
得意技は「LOVEの放射」と話し、ラストは空気を揺るがすトライバルなトランスミュージックを大放射して言葉通り「LOVEの滝」状態となった。キレキレのドラムプレイを魅せた沼澤とNanaの魂のぶつかり合いのような演奏が本当に素晴らしかった。ライブ終演後、満足感が広がったアヴァロンで、ふと空を見上げると、すっかり暗くなった苗場の空に美しい満月が浮かんでいた。
[写真:全10枚]