MOREFUNAREA REPORT7/26 THU(前夜祭) RED MARQUEE
フジロッカーズオルグ・花房浩一が語る苗場の20年
© Photo by MITCH IKEDA© Text by 阿部光平
Posted on 2018.7.26 23:22
「苗場で20回目!ここまで来たね!」
ステージの真ん中に立ち、「ニーハオ!アニョハセヨ!ハロー!オラ!」と、会場にいるすべての人に向けて声を張り上げたフジロックエキスプレス(フジロッカーズオルグ)主宰の花房浩一。「苗場で20回目!ここまできたね!」という言葉に、レッドマーキーの壁がビリビリと震えるほどの大歓声が沸き起こった。
花房はフジロックが初めて苗場にやってきた1999年のことを振り返り、「地元の方々がビックリしていました。『ロックのお客さんって、こんなにすごい人たちなんですか。ゴミひとつ落ちてないし、周りの人たちをみんな面倒見てくれるし、こんなにいい人はいない!』そう言って受け入れてくれました」というエピソードを紹介。
一方で、「本当のことを言うと、最初の年に教育委員会の人が、親御さんや子どもたちに言ってたらしい。『絶対にフジロックに近づくな』って」という裏話も明かした。
しかし、数年後、この話を覚えていたひとりの保護者が、「フジロックが子どもたちのために、どれだけ素晴らしい教育をしてるか、あなたたちは知らん!」と教育委員会に怒鳴り込んだという。会場から上がった割れんばかりの拍手は、賛同と地元への敬意を示しているように聞こえた。
最後に花房は、「みんな知ってると思うけど、フジロックが始まってからの22年の中で、亡くなった仲間がいっぱいおる。ジョーストラマー、清志郎、僕らの仲間も亡くなっている。だけど、新しい命も生まれて、ここの場所にやって来てるやんか。命って何よ。年に1回、必ず俺たちはここで会っている。盆と、正月と、クリスマス、何でもいいわ、全部ごちゃ混ぜにして、生きてることを感じましょう!楽しんで帰ってください!」と、今年の挨拶を締めくくった。
今年撮影された集合写真は、土曜日にフジロッカーズラウンジで配布される予定となっている(先着200名)。
[写真:全3枚]