FUJIROCK EXPRESS '19

LIVE REPORTRED MARQUEE7/27 SAT

JAY SOM

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Photo by 北村勇祐 Text by イケダノブユキ

Posted on 2019.7.27 15:32

次期オルタナ女王候補、ここにも

レッドマーキーに入ったころ、それまで小雨で済んでいたけど、本降りになった。雨が降ると混雑するのがレッドマーキーの常で、かなりの人がメリーナ・ドゥテルテ率いるJAY SOMの登場を待つことになった。出演予定時間に特にSEもなく現れる。まずは“Baybee”でライヴがスタートした。メリーナがステージ中央でギター&ヴォーカル、サポートするギター、ベース、ドラムスの計4人編成だ。オルタナ的なギターがよく響き、演奏陣がしっかりサポートしているのでリズムも重たく手応えがある。

ステージ背後のスクリーンには、今度発売されるアルバム『Anak Ko』のジャケットが映しだされている。メリーナは(遠目からは)白い帽子を被り眼鏡をかけていて、全体的な雰囲気は、西海岸の学生といったものである。音がオルタナ的な装いだけれども、歌メロを取りだして今どきの打ち込みっぽいアレンジを施せば、メインストリームで通用しそうなポップソングになりそうなところも彼女の強みである。特に“The Bus Song”を演奏しているときに、この曲を今のR&Bみたいなアレンジにしたらおしゃれになるんじゃないだろうかと思った。この曲でメリーナは曲の途中で演奏を止めて「フジロック! フジロック!」と煽る。

最後の曲となった“Pirouette”はサイケデリックでシューゲイザーなギターが長い時間響き、そのクレイジーなやりたい放題も含めて、オルタナの面目躍如である。できればこういうのをもっと観たかった。雨もそれに合わせて激しくなる。メリーナは「See you next year」と挨拶したので来年は何かあるのかな? 今後に期待を持たせるライヴだった。

セットリスト
Baybee
Ghost
Tederness
Peace out
Superbike
Our Red Door
Nighttime Drive
The Bus Song
Pirouette

[写真:全8枚]

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7/27 SATRED MARQUEE