FUJIROCK EXPRESS '19

LIVE REPORTFIELD OF HEAVEN7/28 SUN

VAUDOU GAME

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Photo by 安江正実 Text by 阿部仁知

Posted on 2019.7.29 04:45

優勝!アフロファンクの最強グルーヴに踊り狂う!

びっくりした。本当にびっくりした。疲れ切ってクタクタで向かったフィールドオブヘブンで、こんなバンドがみられるとは。周りの人たちも、口々にベストアクトだ!と語っていたが、ここにいた人は本当に誇りに思っていい。トーゴ共和国出身、フランスを拠点に活躍中のピーター・ソロ率いるアフロファンクバンド、ヴォードゥー・ゲームの登場だ!

まず目を引くのがピーター・ソロの異様な存在感。2mはあろうかという長身に赤いパンツ、上半身裸で部族的な首飾りをジャラジャラつけ、頭には白い布を巻く。これだけでもう圧倒されてしまう。そんな彼が最初から長々と語りを入れるものだから、なんだなんだ?と会場は彼から目を離せなくなるが、1曲目の“Not Guilty”が鳴った瞬間、ヘブンに集ったオーディエンスは度肝を抜かれる。僕も思わず「おおお…」と声を上げてしまった。なんなんだこのグルーヴは…

バンドが同じフレーズを延々とループすることで、瞬時にあたためられるグルーヴに、ホーンセクションの伸びやかなフレーズが絡んだ、体感したことのないようなサウンド。僕らの身体は喜びの声をあげる。1曲だけでヘブンのフィールドを完全に掌握してしまった。ヴォードゥー・ゲーム、恐るべきバンドだ。

1曲1曲聞き取りやすいゆっくりとした英語で、丁寧に語りを入れるピーター・ソロ。“La vie c’est bon”では「ラヴィセボンボンボンってどういう意味かわかる?ライフイズビューティフルビューティフルビューティフルってことだよ」と会場を沸かせる。と思ったらいきなり6人全員でアカペラの合唱を始める。彼の信仰するヴォードゥー教のスタイルなのだろうか、いずれにせよこんなライブは観たことがない。だけど、この語りやアカペラが僕らと彼らをより親密に繋げてくれる感じがする。発音練習をするように丁寧にコールアンドレスポンスをしながら、また狂乱のグルーヴにダイブ。なんなんだこれ…

サックスがガンガン攻めたり、ピーターの超絶ファンキーなカッティングギターに酔いしれたり、どんどん大きくなっていく盛り上がりに、会場全体が総立ちに。彼らが去った後も鳴り止まぬ拍手、そしてまさかのアンコール。“Grasse mat”ではメンバー全員が前に出てきてヘブンが一体となった大合唱が巻き起こる。こんなライブ体験、凄過ぎて言葉が出ない。

「サンキューネイチャー、ありがとうネイチャー」と語ったピーターだが、彼らの音楽はここ苗場の地に確かに刻まれた。そして、ホワイトステージ、いや、グリーンステージでもいい、体調万全でもう一度観たい!頼むからまた帰ってきてくれ!

[写真:全10枚]

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7/28 SUNFIELD OF HEAVEN