FUJIROCK EXPRESS '19

LIVE REPORTORANGE CAFE7/26 FRI

CINNAMON

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Photo by 古川喜隆 Text by イケダノブユキ

Posted on 2019.7.26 18:56

鉛の飛行船、苗場に降臨

ステージに運び込まれた機材がオレンジカフェ史上最高にお金がかかったものだった。ドラムセットの背後に大きなゴング、ステージ下手にはメロトロンにフェンダーローズピアノという2台のキーボード類である。サウンドチェックでは、本編ではやらなかった曲も演奏していた。CINNAMON(シナモン)はレッド・ツェッペリンのトリビュートバンドである。レコード音源だけでなく、実際におこなわれたライヴまで忠実に再現するのだ。

開始予定時間には、多くの人たちがステージを囲む。だいたいがおじさんだったけど、バンドに対する期待の高さが伺える。バンドの入場SEは“Bron-Yr-Aur”で、まずは“Rock And Roll”で始まる。冒頭でギターの音が鳴らないアクシデントがあったけど、すぐに取り返してステージを囲んだ人たちを湧かせる。ギターはJIMY(ジミー)、ドラムはBonchan(ボンチャン)、ベースはJohn-G(ジョンジー)、そしてヴォーカルはPer-C(パーシー)である。彼らは本人たちに寄せた衣装を着ている。続いて“Black Dog”と『IV』の曲を立て続けて演奏する。ジミーはギブソンのレスポールスタンダード鳴らし、パーシーはフェンダーのジャズベースでグルーヴを作りだす。

雨が再び降りだし地面がぬかるむ中、“Communication Breakdown”と“Good Times Bad Times”、そして“How Many More Times”と『I』の曲を3連発。ジミーは“How Many~”でヴァイオリンの弓を使う奏法を披露する。「最新アルバムからの曲」とパーシーが紹介して“We’re Gonna Groove”。その「最新アルバム」は37年前にでたものだけど。間髪入れずに“Living Loving Maid”。ジョンジーがベースをアレンビック・ミディアムスケールに持ち替えて“Achilles Last Stand”。大きな歓声が上がる。この叙事詩のような、スピード感ある大作をテンションを保ちながらやり切った。そして、みんなが待っていた“Stairway To Heaven”である。ジミーはギブソンSGツインネックのギターに持ち替え、ジョンジーは冒頭はメロトロン、後半はフェンダーローズを弾く。辺りはすっかり暗くなりかけ、オレンジカフェのステージは照明がないけど、音楽の力だけでお客さんを惹きつけ盛り上がったのであった。一旦ステージを去るも、アンコールを要求する声がかかり、「『ア~』というだけなんで簡単だからみんな歌って」と“Immigrant Song”を投下する。お客さんたちも合唱だ。

やはり素晴らしい。本家を再現するという熱意がこのステージを生み出したものだ。そして認めよう「レッド・ツェッペリンは最高!」だと。

セットリスト(/は原文にあり)
Rock And Roll
/Black Dog
Communication Breakdown
/Good Times Bad Times
How Many More Times
We’re Gonna Groove
/Living Loving Maid
Achilles Last Stand
Stairway To Heaven

Immigrant Song

[写真:全10枚]

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