FUJIROCK EXPRESS '23

MOREFUN - AREA REPORT 7/30 SUN

【フジロック3日目周遊記 前半】

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PHOTO BYfujirockers.org

Posted on 2023.7.30 23:51

ラストスパートに向けて

最終日は遅めに始動。レッドマーキーのYARD ACTからスタートする。スペシャルズの”Enjoy Yourself (It’s Later Than You Think)”に乗ってメンバーが登場して、約1時間UKらしいサウンドってこういうもんだよなというのを存分に浴びたのだった。レッドマーキーを埋めたお客さんはすごい盛り上がり、Motörheadの”Ace of Spades”でさらに盛り上がった。グルーヴ感ある演奏と性急なスポークンワードの洪水でラストの”The Overload”では絶頂に達した。やっぱりみんなこういうのも待っているんだと。

ホワイトステージでドミコ。いつものようにキング・クリムゾンのイージーマネーで登場した。さかしたひかる(ギター)と長谷川啓太(ドラム)がガレージでサイケデリックでブルージーな世界をみせてくれた。さかしたがドラムセットに向かって「もっとこい、もっとこい」と挑発する姿に引っ張られてドラムが激しくなっていく。さかしたのギターとのコンビネーションも抜群。ギターとドラムというシンプルな編成から繰りだされる音は厚みがある。それはさかしたの弾いたフレーズをその場でサンプリングして、それをループを作り、さらにそこにギターを重ねるということをおこなっているのでできたものなんだろう。それで作られた音は新鮮だし、日本のそれまでのロックを受け継いでいる感じもある。日本にもこういうバンドがあるのだということを知らしめたのではないか。ひたすら格好よかった。

橋を渡ってすぐのところ、ところ天国エリアにある青空寄席・筍亭で、人が集まっているので覗いてみると、トミー富岡が弾き語りをしていた。お客さんたちから出されたお題に応えて即興で替え歌を作る。その替え歌がほとんど下ネタであったけど、どのネタも受けていた。その次にでてきた鈴々舎馬るこも、マクラに笑点のメンバーや、フジロックに深い関わりのあるミュージシャンやアーティストをネタにしながら「寿限無」を下敷きに現代風にアレンジした噺で笑わせてもらった。馬るこさんは、フジロック出演時間が40時間を超えたとのことで、歴代だと何位くらいだろう。張り合えるのがROVOの勝井祐二くらいなのではないだろうか。

ホワイトステージの100 gecsは何というか……ステージにはごみ箱を逆さにした上に機材が置かれているのみ。あとは何もないステージの上でDylan BradyとLaura Lesが歌ったりラップしたりする。2人のカラオケ大会である。まあ音源聴けば、真剣に音楽をやっている人たちからは怒られそうな感じの曲を作っているので、こういう感じになりそうでもあるなと思ったら、その通りになった。盛り上がる”Hollywood Baby”とか”mememe”とかはホワイトステージを埋め尽くしたお客さんたちは盛り上がっていたけど……。ライヴとは何だろうと真面目に考えてしまった。楽しめばいいじゃん! そういう音楽だし! と言われればその通りである。

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7/30 SUNRED MARQUEEWHITE STAGE