BRAHMAN

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ブラフマンのフジロックでのライブと言えば、記憶に新しいのは2009年のグリーンステージ、そして衝撃的だった2008年の前夜祭出演。本人曰く、今年のフジロックではルーキーでの出演を希望していたらしいが、お情けで前夜祭に出させてもらいました、と語っていた。今回は前夜祭のトリとして登場。彼らの人気を物語るかのように出演時間が迫ると続々と人が集まっていた。

1曲目からボーカルのトシロウはぎゅうぎゅうに押し寄せたオーディエンスの上で高らかに歌い上げる。1曲目が終わり、いつもならストイックに歌い続ける彼らだが、おもむろにトシロウは口を開いた。「3日目のグリーンステージだろうが、300人のちっちゃいライブハウスだろうが、山奥のライブハウスだろうが、原発から20km圏内の誰もこねぇライブハウスだろうが、今頂いたこのステージが俺たちの死に場所です。」オーディエンスの火に油が注がれ、会場中は怒号に包まれた。「フジロックは創世記から参加させてもらって、喋るブラフマンは初めてです。」と言って笑いを誘ったほど、このステージでトシロウは饒舌に喋った。基本的にMCなしでぶっ通しでライブを行うのが彼らのイメージであったので、私も含め衝撃を受けた人も多かったはずだ。

「3月からいろいろなことやらせてもらって。町を流された友達に、今何が必要?って聞いたら『隣にいる人を大事にしてあげて、抱きしめてあげて』って。一番辛いはずのやつが、真っ先にそんなことを言ってさ。」3月の震災後、精力的に被災地支援活動を行っていたブラフマン。彼らのパフォーマンスに加え、トシロウの口からその思いを伝えることによって、ダイレクトに私たちの心に響いてくる。見ているすべての者がその熱い思いに呼応するように、モッシュピットは渦を巻いた。

「3日間楽しんで。」という言葉を残し全11曲、約25分の短いセットながらも、あの場にいた誰の記憶にも残るライブを繰り広げた。レッドマーキーでのブラフマンも最高だが、やはり次は大きなステージでのライブに期待したい。


写真:横山正人
文:岡安いつ美
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