ヤイヤイヤイヤイヤイヤイ!!!欲望を叫べーー
2日目全てのどのステージより早く幕開けするレッドマーキーでは満を持してOKAMOTO’Sが登場だ。
まず最初に言っておきたい。彼らは二十歳だ。一曲目から村八分のカバーで「恋をしようよ」とは一体どうなっているのか。そしてボーカルのショウは曲に合わせて客を煽りまくる。これが若干二十歳のライブなのか?見ていた時に鳥肌すらたった。
だが2曲目の笑って笑ってが始まるとそんなとまどいはどこかへ。キャッチーなロックロールはお客さんの心を鷲掴み、すでに現場はOKAMOTO’Sワールドへと誘われたのだった。
カリスマ的な存在のショウと確実にヴォーカルを支える楽器。ギターのコウキはSGをかきむしり、ドラムのレイジは踊るように叩く。あんなに自己主張の強いドラムってなかなかいないと思う。楽器隊で特筆すべきは、ハマ・オカモト。あの人は多分二十歳じゃないと思う。あの落ち着き様、そしてテクニック。そして髭。フジロック初出場とは思えない貫禄を見せ、ロックンロールを苗場に響かせたのだ。
セットリスト半ば、ショウのかけ声と共に始まったカバー、RUN DMCの「Walk This Way」。有名な曲(しかも洋楽!!)をカバーするということは、聞き手側もどうしても期待してしまうし、ハードルもかなり上がると思う。しかしOKAMOTO’Sのそれはしっかり自分たちで消化し、自分たちの音楽として披露していた。曲中の気持ちの良いコール&レスポンス経て、一部歌詞を変え、ドラゴン・アッシュのオマージュも飛び出すなど、飽きさせないパフォーマンスで観客を湧かせた。
「新曲を聞かせたくて持ってきたんだ!!」とショウの一声で始まった「欲望を叫べ!!!!」PVにあの岡本太郎氏が登場することでも有名な曲だが、なんと言っても入りが最高。ヤイヤイヤイヤイヤイヤイってもうずるいでしょ、あのキャッチーさ。一緒に歌わずにはいられないじゃない。
この夏フェスシーズンが終わっても様々なミュージシャンとのツアーで全国を回るOKAMOTO’S。欲望を叫びたい人はライブ会場に行ってみるといい。あなたの欲望が勝手に騒ぎだすだろう。ちなみに筆者、朝一レッドマーキーで、欲望をひとしきり叫んでしまったので、ただいま充電中。
set list
1. 恋をしようよ
2. 笑って笑って
3. Run Chicken Run
4. Baby Don’t Stop
5. Walk This Way
6. 欲望を叫べ!!!!
7. マダラ
8. Run Run Run
文:丸山亮平
写真:古川喜隆