ライヴでこそ本領発揮!
レッドマーキーは、ほとんど埋まった。外国人の比率も高いように思えた。ラ・ラ・ライオットへの期待が高まっているのを感じる。開演予定時刻を7分過ぎたころから、待ちきれないお客さんから拍手が起こりはじめ、10分を過ぎてメンバーがようやく登場する。
舞台下手から、アレクサンドラ・ローン(キーボード/チェロ)、マシュー・サントス(ベース)、ウェスリー・マイルズ(ヴォーカル/キーボード/ギター)、マイロ・ボナッチ(ギター)、レベッカ・ツェラー(ヴァイオリン)、そしてサポートのドラマーという編成だった。
まずは、”Too Too Too Fast”から始まる。アレクサンドラがキーボードからエレクトリック・チェロに楽器を持ち替えて”Shadowcasting”。2本の弦楽器が美しく鳴り響き、インディぽいギター・ロックのサウンドと上手く調和している。ウェスリーの声が優しく、よく通るタイプの声質なので、メロディがはっきりして印象に残る。1曲目の出だしでマイクの調子が悪かったのが少し残念に思えた。演奏された曲はどれも、CDで聴くよりも迫力あるし、楽器が生き生きとしてしているので、曲も際立ち新しい印象を与えた。ライヴでこそ映えるバンドである。
ヴォーカルのウェスリーは関西の大学に留学経験があるようで、日本語の挨拶が片言でなく、積極的に話していた。もちろん”Kansai”も演奏される。この日歓声がひときわ大きかったのは”St. Peter’s Day Festival”や”Boy”で、それらを含めた後半の盛り上がりは日本での人気の定着とこれからの飛躍を予感させるものだった。
写真:古川喜隆
文:イケダノブユキ