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7/25 FRIWHITE STAGE

BASEMENT JAXX

待ってたよ!期待を裏切らない「いつも通り」のベースメントジャックス

一組前にホワイトステージに出演したディスクロージャーからの居残り組も、グリーンステージでの電気グルーヴから流れてきた人たちも、ここに集まった誰もが望んでいることはたぶんただひとつ。それはまだまだ踊りたいというシンプルなこと。その思いのもとみんながベースメントジャックスの登場をまだかまだかと待っている。グループで酒を飲んで騒ぎながら待つ人や一人緊張した面持ちでじっと待つ人。それぞれの熱気がホワイトステージを包んでいる。

彼らが2009年のクロージングアクトとして伝説的と言われるライブをしてから5年。初めて来たフジロックでそのとき見た、グリーンステージに現れた森の中の巨大なダンスフロア。その夢のようにスペクタクルな光景は私の脳裏に焼き付いていてそれからも苗場に足を運び続ける原動力となった。そう私もまた彼らを待つ一人なのだ。

待ち切れない人々が奇声を上げる22時オンタイム、ついに彼らが登場する。

ステージは青白く光り、空や虹が描かれた作務衣風の衣装を来たフィーリックスとサイモンがDJセットに立つと同時に「コニチハ」という奇怪な声が響く。間もなく照明が赤に変わるとお馴染みのどっしりボディの黒人女性ボーカルが登場し“Good Luck”でスタート。問答無用な迫力のボーカルとバキバキなビート、ライブセットならではのカラフルなドラムやパーカッションのリズム、ギターにトランペットの音色。これらが重なればこれぞベースメントジャックスワールド!単純明快に楽しいこのときにみんながしがみつくように必死に踊り、歌う。一瞬も止まってなんていられない。

セットリストは“Red Alert”“Romeo”“Jump N’ Shout”などのキラーチューンと、“Unicorn”“NEVER SAY NAVER”などの新作『Junto』からの曲が入り交じっていて彼らの楽曲の色褪せなさと進化を見せ付けてくれる。

次々と現れる強烈な個性のボーカル陣、ダンサー陣、はたまた名アンセム曲“Rain Drops”のオーケストラ風アレンジに合わせて登場したブラックスワンのようなバレリーナなど、おもちゃ箱、いや玉手箱?をひっくり返したようなはちゃめちゃな世界観。だとすればここは竜宮城かしら?そんな、パラレルワールドに陥りそうな豪華絢爛なステージに時間が立つのは本当にあっという間だった。

ラストは出演者全員にゴリラまで加わってフィーリックスのボーカルによる“Where’s Your Head At”。ホワイトステージびっしりのオーディエンスを一度しゃがませてみんなで一斉にジャンプ!という流れには大盛り上がり。ステージの上も下ももうめちゃくちゃなお祭り騒ぎでこの日一番の盛り上がりの中、「We are one!」という言葉を残し去っていった。彼らが教えてくれるのはいつも普遍的で、シンプルなことばかりだ。

アンコールでは、出演者全員が一列に並んで笑顔で歌う超ハッピームード。誰かの娘さんなのか小さな女の子までもが一緒で、「家族」とか「平和」なんて言葉が浮かんでしまうほどに温かい空間だった。めちゃくちゃに踊りきった達成感とそんな光景による多幸感。ホワイトステージはクロージングアクト後かのうように大満足な顔でいっぱいだった。思った通り期待を裏切らない、ある意味「いつも通り」でありながら最高で最上級のパフォーマンスを見せてくれたベースメントジャックスに賞賛を送らずにはいられない。そして数年後にまたここで彼らに出会えることを心から願いつつ、また明日からも頑張ろうなんて素直な気持ちになったりして夜は更けていくのだった。

setlist(原文ママ)

Good Luck
Unicorn
Power to the People
Red Alert>Taiko>Back 2 the Wild
What’s the News>Friendly Garage Beat
NEVER SAY NEVER
Romeo
Jump n Shout>Baffalo
Raindrops LONG Orchestral
Do Your Thing
Rock This Road(AKA Hindi Cdenza)
What a Difference>House Scene>Fly Life
Techno Pumper
Where’s Your Head At
…………………………………………
We Are Not Alone
Mermaid of Selinas(AKA Danca)

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