ARTIFACT OF INSTANT
凄まじいまでの勢い
23時前。ルーキーエリアにまだ人は少ないが、グリーンステージのヘッドライナーが終わると、急激に人が押し寄せてくるだろう。さて、今年のルーキー・ア・ゴーゴーのトップバッターは、宮崎県を拠点に活動しているロックバンド、ARTIFACT OF INSTANTだ。メンバーは、早衣子(B)、井上峻(G)、キモトリョウスケ(Dr)、飯干達郎(Vo&G)の4人編成である。
幻想的な入場曲が流れる中、見るからに気合いの入ったメンバーがステージに現れる。入場曲が終わると同時に、激しいドラムから曲がスタートした。井上峻がギターを引きながら大きくジャンプしたり、首を激しく振ったりと、それだけ動いてよくギターが弾けるな〜と思うほどの動きを見せて、ステージを盛り上げる。キモトリョウスケは、全身をフルに使い、まるで何かに取り憑かれたかのようにパワフルなドラムを叩き、手数の多い難しそうなフィルを次々と決めていく。早衣子は他のメンバーとは対照的に、淡々とベースラインを弾いて、バンドに安定感をもたらしているように見える。その力強くもバランスがとれたサウンドに、飯干達郎の歌声とともに日本語のメッセージがオーディエンスに届けられていく。
ルーキーに出てくるバンドなのだから当たり前かもしれないが、一人一人の演奏力が高い。そしてもちろん曲もかっこいいのだが、個人的にはこのバンドの一番の魅力は、ステージから伝わってくる「凄まじいまでの勢い」だと感じる。それがあるからこそ初見で見ている人にも、なんかこのバンドかっこいいな〜という印象を与えるのだと思う。その勢いに誘われてか、曲が進むに連れてお客さんがどんどんステージ近くに引き寄せられてきた。
この日は5曲の演奏だったが、どれもただ単純にかっこよく、またライヴを見たくなるバンドだ。10月にはデビューミニアルバムを発売予定なので、ぜひチェックしていただきたい。そして、またフジロックのステージに戻ってきていただきたい。
posted on 2014.7.25 23:00
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