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FUJIROCK EXPRESS 2018

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LIVE REPORTGREEN STAGE7/27 FRI

N.E.R.D

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© Photo by MITCH IKEDA© Text by 石角友香

Posted on 2018.7.28 08:50

N.E.R.Dというプレイグラウンドの無敵

去年末、7年ぶりにセルフネームである「ノー_ワン・エヴァー・リアリー・ダイズ」をリリースしたN.E.R.D。ハッピーの伝道師のようだったファレル・ウィリアムスがソロとは180度異なるシリアスなアプローチでN.E.R.Dを再始動させたことは、00年代から彼らのファンであるヒップホップ・ファンはもちろん、Black Lives Metterなど、現在の政治や差別に対するプロテストという意味で、明日出演するケンドリック・ラマーを筆頭に、現在のメッセージはおろか、ポップ・ミュージックの主流が完全にヒップホップに移行したことを認める音楽リスナーにとってのイシューでもあった。

そこで、この新作をリリースした後のツアーはどんなものになるのか?ということが最大の興味の対象だった、ヒップホップもロックも新世代ジャズも聴くリスナーは少なくなかったと思う。だが、新作にはそれこそケンドリック・ラマー、フランク・オーシャンや一風変わったところではエド・シーランまで意義あるゲストが多数参加していて、新作のナンバーをライブで具現化するのは現実的に難しそうだなとまず思った。海外でのフェスもどうやらゲストは出演していないようだ。そんな当たり前だけど、じゃあどうするの?という興味で初日のヘッドライナーのステージに臨んでみた。

初期からのコンセプト通り、ヒップホップに様々なキッズ好きするハードなサウンドや様々なジャンルを取り込んできた彼らとしては当然のバンドセット。ミュージシャンに続いて、チャド・ヒューゴ、そしてファレルとシェイ・ヘイリーが登場。ファレルはグッズで販売しているのと同じロンTを着用。オープナーは“Anti Matter”、2曲目は“Kill Joy”と、アルバム『Seeing Sounds』から。当時のライブを見たことがないので、バンドサウンドの変化まではわからないが、ビッグなバンドサウンドでありつつ、大仰さはなく、この幼馴染3人が自由にやんちゃできるムードをバックアップしている感じだ。

ダンサーもストリートでの出来事をそのまま表現しているようで、キラーチューン連投で昔からのファンが盛り上がるだけでなく、物語性を可視化しているようで興味深かった。ちなみにダンサーの中には“Lemon”のMVにも登場するスキンヘッドのメタ・トーリーもいて、強烈かつしなやかな存在感に目を奪われた。

ザ・ネプチューンズやファレルのソロワークも含む、N.E.R.Dのベスト・オヴ・ベストという意味でメドレーが2度挟まれたのだが、最初のタームにはケンドリックの“Alight”をぶち込んできたのは、フジロックだからかもしれない。

新作からは“1000”が割と序盤で披露され、この曲のMVと同様に抗議集会や暴動のニュース映像がビジョンに映し出される。楽しいムードとは言い難いが、すでにキラーチューンとして定着しているのは明らかだった。それにしてもファレルが何度もモッシュピットにサークルを作って欲しいと声をかけていたのは、もっとオーディエンスに自由にエネルギッシュに楽しんで欲しかったのか、それともステージから見て大人しく見えたからなのか。個人的には機嫌が悪くて笑顔が少ない印象はなく、いろんなタイプのオーディエンスが集合している日本のフェスで諦めずに彼ら流の楽しみ方を教えたそうに見えた。

後半のメドレーでは“Get Lucky”まで盛り込んでくるサービスぶり。さらにセクシーな“She Wants To Move”から“Rockstar”でちょっと懐かしいテイストもあるミクスチャーが今も破壊力抜群なことを証明しつつ、ラストは「bouncin’ around」と声に出しているオーディエンスも結構いた“Lemon”で終演。

最後は“幼馴染3人”が並ぶシーンがビジョンにも映し出され、さすがにこの3ショットはコアファンでなくても、何か自由な表現のアイコンに見えたんじゃないだろうか。今回はベスト的なセットリストだったが、その軸というか、今回の復活は世界を見渡し、「今、このままでいいのか?」という問題提起が発端にあるからこそ、気心の知れた仲間=N.E.R.Dでのものづくり以外考えられなかったのだろう。いつか『ノー_ワン・エヴァー・リアリー・ダイズ』の世界観を立体化したものも目撃してみたいという思いも残った。

[写真:全10枚]

#TAGS : 7/27 FRIGREEN STAGE

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