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FUJIROCK EXPRESS 2018

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LIVE REPORTWHITE STAGE7/29 SUN

THE FEVER 333

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© Photo by 古川喜隆© Text by 石角友香

Posted on 2018.7.29 12:38

パンイチだから通じる世界平和への思い(真剣です)

最高!クレイジー!で終わらせたいところだが、そうもいかないのでこのチャーミングな3ピースのLOVE満載なフジロック初出演かつ日本初ライブを振り返ろう。

サウンドチェックの後、ただでさえ強風の中、楽器セットの前に白い幕が張られ、オープニングSEにのせ黒装束に黒頭巾の男が登場し、立ち尽くす。SEが止まると、黒頭巾をかなぐり捨て、男は実はボーカルのジェイソンとわかる。そこからは阿鼻叫喚(!?)、トライアスロンもかくやなステージが展開。ジェイソンもギターのスティーヴィンもステージを駆け回り、モニターは転倒するわ、先ほどの幕を立てていたポールを撤去するわでスタッフもその狂騒についていくのに必死だ。ドラムのアリックも椅子の上に立って煽りまくる。

サウンドはロックとパンクとヒップホップが融合された、大雑把に言えばレッチリ的なミクスチャー感と、ポリティカルなメッセージの部分ではレイジに通じる部分もある。が、もっと底抜けに目の前にいるオーディエンスをサウンドとアクトと、今できる最大限のヒューマンパワーで、見ず知らずの人と人を繋ごうとする意志がちょっとどんなバンドとも比べ物にならないほど強い。

2曲目でモッシュピットに突撃したかと思えば、4曲めで早くもパンイチになるボーカリストなんて、いくら急に雨が降ってきたからって見たことない。でも、モッシュピットでオーディエンスにもみくちゃにされていようと、裸でステージ上をスライディングしようと歌やラップはブレないのだ。同期を用いているので、楽器隊は手を離してパフォーマンスできる部分もあるが、それでもクランチなカッティングも、カッチカチにタイトなスネアも止まることはないのだ。

しかもヒューマン・ビート・ボックスも達者なジェイソンは、身体能力の高さの中に音楽的な身体能力も備えているのだろう。見ていて笑うしかないカオティックなステージだが、音楽性が担保されているから、どんどん後方にも人が集まってくる。曲の良さがホワイトの橋の前にも届いているのだろう。さらにこのバンドの人間性の素晴らしさ。中盤に自分たちのスタッフはもちろん、日本サイドのステージスタッフも呼んで、オーディエンスの前で感謝の言葉を述べ、握手を交わしている。このあたりから完全に3人のファンになってしまった。国も言語も違うけれど、僕たちは喜びをシェアできる、そんな意味のことをジェイソンが言うと、説得力が違う。

約1時間のライブは後半になっても全力のパフォーマンスが続き、ジェイソンとスティーヴィンが中継車(機材車?)の屋根に登って演奏する場面も。苗場の森を背景にしたパンイチの男二人。自然に溶け込みすぎている。冗談じゃない。本気の人間の表現ってこんなに愛らしくてかっこいいんだ。もしかしたらディランを見に来たのかな?と思しき世代のオーディエンスも軽くヘドバンさせてしまう、おそるべき全人類への共通言語を持つバンドに午前中から勇気をもらってしまった。来年3月には来日するらしいが、この熱量は初来日にして初フジロックだったからかもしれない。最高!

[写真:全10枚]

#TAGS : 7/29 SUNWHITE STAGE

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