LIVE REPORTRED MARQUEE7/26 THU(前夜祭)
INTERACTIVO
© Photo by MASAHIRO SAITO© Text by 三浦孝文
Posted on 2018.7.26 21:45
軽快なキューバンビートにノッて踊って開会宣言!
さぁ、待ちに待ったこの瞬間がやってきた!苗場開催20回目を祝う花火の狼煙が上がると、フジロック・フェスティヴァル’18の前夜祭がいよいよキックオフ!
前夜祭トップバッターのDJ MAMEZUKAが、ボブ・ディランの‟風に吹かれて”オリジンと、RCサクセションによるカバーを立て続けにスピンし、N.E.R.D.とフューチャーの‟2000”、そして久方ぶりに苗場に帰還するフィッシュ・ボーンの超絶パーティー・アンセムの‟Party at Ground Zero”で締めるという今年のフジロックをキュッとアゲアゲにまとめ上げた予習版1stセットでぶち上げた。fujirockers.org主宰の花房浩一が登場し、ジョー・ストラマーや忌野清志郎をはじめとした今は亡き人も含め、フジロックというかけがえのない場を創り上げてきた、ありとあらゆる人への感謝を伝え、苗場開催20回目を迎えた今年のお祭りの開会宣言を高々と行った。そして、笑顔に包まれた平和感満載の集合写真を撮ると「キューバからやって来た最高のバンドです!」と彼らを呼び込んだ。そう、今年の2月にキューバはハバナを訪れた大将こと、日高正博がステージを2、3分観て、すぐに出演交渉したという今年のイチオシ、インタラクティーヴォのお出ましだ!
彼らは、大将が岩盤のスタッフ主体に立ち上げたレキシー・ソング(Rexy Song)という新レーベルの第1弾アーティストでもある。レキシー・ソングを語る大将のインタビューがこれまた最高なのだ。愛する音楽を全世界で探求しまくって、良いものを我々に伝えていこうとしている姿勢に思わず目頭が熱くなる。インタラクティーヴォは、ラテンジャズ界の巨匠、あるいはキューバンミュージック界のレジェンドとも呼ばれるボビー・カルカセスを父に持つ、「ロベルティコ」こと、ロベルト・カルカセスが手掛けるプロジェクトだ。ロベルティコがリーダーとして、ピアニストにしてボーカリスト、そしてメインで作曲もし手腕を発揮している。キューバ国内外から集結した各メンバーは自身のソロ作品をリリースするほどの実力派はかり。オーセンティックなキューバンミュージックやジャズの土台に彼らがインスパイアされたであろうロック、ソウル、ファンク、ラップ、そしてレゲエのエッセンスを積み込んで問答無用に踊らせるのだ。
そう、大将のコメント通りの「ラム酒に一番合うよ。さあ、踊ろう。」そのものなライヴを繰り広げてくれた。ロベルティコが、ステージに登場するなり前にススッと出てきて、嬉しそうにフロアの写真を撮ると、ピアノ、ベース、ドラムが軽快に飛び跳ねセッションが開始。自由自在にビートが刻まれるリズムセクションをバックに、ロベルティコがメンバー紹介に伴ってトランペット2本にトロンボーンのホーンセクション、ギター、ベースがソロパートを自信満々に披露していく。そして、叩き込まれたドラムのドカドカビートが入ると、バンドが渾然一体となって生み出すグルーヴに会場に笑顔と歓声が充満していくのだ。
ウォーミングアップのセッションをクローズした後、バイオリン兼ボーカルのタンミィ・ロペスと、コーラスの3名がステージに姿を見せるととロベルティコが、ゆったりと、そしていなたく歌いはじめた。アルバムタイトルにして、リードトラックの‟QUE LINDO ES EL AMOR”だ。「愛はとても美しい」との意のこの曲。愛の素晴らしさを真っ直ぐに歌い上げるタンミィの迫力ありつつも曇りのある声に胸を締め付ける。コンガの鳴りが鼓膜を心地よく震わせ、会場にラテンの風を送り込む。オーディエンスとバンドの愛ある掛け合いも飛び出し、のっけから底抜けに楽しいダンス天国へと誘われるのだ。
ロベルティコがスキャットしてオーディエンスに手拍子を煽ると、タンミィによるバイオリンとトランペットの物悲しいフレーズとともにはじまった‟CELOS ETERNOS”。照明が怪しげに紫色にともって、楽曲の持つ艶っぽさに拍車をかける。地中海ならではの潮風香るファンクネスを響かせ、セクシーに歌い上げるタンミィの背中をコーラス3名がパワフルに押す。その後も、マンボやチャチャチャといったオーセンティックなキューバンミュージックにノッて畳みかけるラップを披露したりと、「おいおい、前夜祭からこんなに盛り上がって大丈夫!?」ってほどの暑苦しい音をバンド全員で一斉に出力し切って、約30分のステージを締めくくった。
最後に大将が出てきて、この後、オアシスエリアの岩盤で行われるサイン会の宣伝をし、友人のDJ MAMEZUKAを紹介して「じゃあ、3日間楽しんで〜!」と笑顔でステージを後にした。キューバ勢はフォーマットを変え、かなりの回数登場する予定だ(下記参照)。ラム酒を片手に足を運ばれることを自信をもってオススメする。インタラクティーヴォからバトンを受け取ったDJ MAMEZUKAがドロップしたBarbatuquesの‟Baiana”のビートがビシバシと会場に鳴り響き、踊りを止められない。フジロック2018、最っ高の幕開けだ!
FUJI ROCK FESTIVAL’18 出演日程・ステージ
7 / 27 (金)
22:40~ INTERACTIVO @苗場食堂
7 / 28 (土)14:30~
ROBERTO CARCASSES TRIO(別名義) @Cafe de Paris
7 / 28 (土) 21:00~
CUBANA FIESTA(別名義) @Gypsy Avalon
7 / 29 (日) 14:10~
INTERACTIVO @FIELD OF HEAVEN
7 / 29 (日) 深夜3:15~
CUBANA FIESTA(別名義) @CRYSTAL PALACE TENT
[写真:全9枚]
VOICES
フジロック前夜祭トップバッターのキューバのINTERACTIVOが最高で優勝してしまった pic.twitter.com/xCQ2x2d2hV
— n (@bryter_layter) 2018年7月26日前夜祭オープニングアクトはキャーバから来日のINTERACTIVO!めちゃくちゃカッコいいじゃーーん!(๑°ㅁ°๑)‼✧
— アキラ@FGO垢 (@cinemania_osugi) 2018年7月26日Interactivo良かった〜
— Junpei (@simple_asthis) 2018年7月26日
南米の血のたぎるLiveだった〜 pic.twitter.com/KemPHKnCu7INTERACTIVO
— AiPAPA (@bass44randy) 2018年7月26日
フジロック前夜祭オープニングは、恐ろしくかっちょいいキューバのバンド! pic.twitter.com/uREgbTjZxbINTERACTIVO、問答無用で楽しかったわ pic.twitter.com/pRJVKZc6Op
— 畑中章冴 (@hatasyo5) 2018年7月26日前夜祭LIVEのオープニングアクト、INTERACTIVOがめちゃくちゃカッコ良かったYo!(๑°ㅁ°๑)‼✧
— Akiraaaa?! (@cinemania_akira) 2018年7月26日