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FUJIROCK EXPRESS 2018

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LIVE REPORTRED MARQUEE7/26 THU(前夜祭)

TH eROCKERS

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© Photo by 古川喜隆© Text by 石角友香

Posted on 2018.7.26 22:43

伝説なんかじゃない、純度100%のロックンロール

2018年のフジロックが開幕し、そこここで乾杯の声が上がり、そろそろ2、3杯目に突入してる人も多数な時間帯。「俺の夏休み、始まったー!」と発語している人まで見たが、毎年、前夜祭はペース配分を考えずにブチ上がれるムードが満載だ。

DJ MAMEZUKAのDJ中に楽器メンバーが登場したタイミングですでに「こりゃ間違いない」と確信。ギタリスト二人がスレンダーで衰えぬ(失礼!)色気を漂わせていたから。

背景のビジョンが黒地にバンドネームを白で配したシンプルなものに変わると、さらに男の歓声と怒号に似た歓喜の声が上がる。一体どこからリアルタイムで聴いていたようなオーディエンスが集まってきたんだろう。年季の入ったロックファンがモッシュピットを占める。もちろんテンション上がりまくりの若者も流れ込んでくる。

1曲目は“セルナンバー8”。1982年に公開された、石井聰亙監督作品「爆裂都市 BURST CITY」にザ・ロッカーズのメンバー陣内と鶴川が、ルースターズの大江、池畑らと“バトル・ロッカーズ”として出演した際の主題歌だ。ロックンロールのグルーヴと初期パンクの性急なスピード感が未だに成熟することなく、まだ疾走していることに驚きを超えて笑いがこみ上げる。陣内孝則(Vo)の派手なマイクアクションもケレン味たっぷりだが、何しろ楽器隊が恐ろしく速い。しかも大げさにいうとバンドにウィルコ・ジョンソンとジョニー・サンダースばりのセンスを持ったギタリストが二人いて、「ロックンロールの(かっこよさは)リフ9割!」を証明するようなプレイを続ける。めんたいロックはリアルタイムで体験していないけれど、ザ・モッズやTHE ROOSTERZと比べてもTH eROCKERSのいい意味で初期のまま感は貴重だ。

「Hey!センキュー!TH eROCKERSです。本日はお足元もちゃんとした中、タダで見にきてくれてありがとう!」と、案外考え抜いたかもしれないMC。俳優としての彼の腰の低いイメージも残しながら、バンドのフロントとしてトークは必要最低限に留めている。そこがむしろフレッシュだ。

ブギーな“1999”、恋する初期衝動“可愛いあの娘”など、2〜3分台のショートチューンを連投。だらだら長いギターソロとか大仰なアンサンブルとか、頭を抱えるような煩悶とか、そういうものを「しゃらくせえんだよ」(これは江戸風か)と一蹴したのが、血の気の多い、でもクールな九州男児のめんたいロックなのだとしたら、還暦を過ぎたメンバーもいる男たちは今、腹の底にしまったナイフをライブで純化して鳴らしているのだと思う。

そしてくどいけれど、ギタリストはやっぱりいつまでも痩せてるだけで(失礼!)演奏の説得力7割り増しなのは間違いない。そして「今度の土日は台風が来るそうじゃないか。嵐のボブ・ディラン、最高じゃないか。でも俺はテレビで見るけん(配信のこと)」と、本音をシャウト気味に言い放つ陣内の今のキャラクターもまた、嘘がなくてチャーミングだった。嵐のようなのはあんたたちだよ!と言いたい、疾風怒濤の25分終了!

[写真:全10枚]

#TAGS : 7/26 THU(前夜祭)RED MARQUEE

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