FUJIROCK EXPRESS '23

MOREFUN - AREA REPORT 7/30 SUN

【フジロック3日目周遊記 後半】

  • 【フジロック3日目周遊記 後半】

Posted on 2023.8.2 21:08

最高のフジロックの締めくくり

フィールド・オブ・ヘブンのNeal Francisは驚くほどストレートで正統派で迫力あるロックであり、ファンクだった。ヘブンで聴いているからかもしれないけど、ジャム系のバンドのようにも聴ける。フジロックのヘブンで求められているバンドである。100 gecsの後だったので、生演奏の魅力を余計に感じてしまった。

生演奏の迫力といえば、ホワイトステージのBLACK MIDIなんかは究極である。卓越したテクニックの応酬がスリリングで、プログレッシブロックの現代版だといえる。ステージ前のお客さんたちはモッシュしたり、クラウドサーフしたりと完全にハードコアパンク的な受け入れ方をしているのも面白い。すごい超絶技巧な演奏をしているだけなのにステージ映えするし、ボクシングの井上尚弥にチャンピオンおめでとうといったり、「イイカンジ!」と何度かいったり、プログレの人にないフレンドリーな感じなのでお客さんとの近さがこのバンドの魅力となっている(まあ、最近のプログレバンドの人たちはけっこうフレンドリーだけど……孤高の存在かと思われたロバート・フリップ大先生もあんな感じだし)。

BLACK MIDIが終わってグリーンステージに差し掛かったとき、BAD HOPが演奏をしていた。今回は特別編成として、生演奏のバンドとの共演となった。バンドのメンバーもken kenや金子ノブアキなど豪華だった。何よりもBAD HOPがフジロックをリスペクトして臨んでいることが素晴らしいし、まるでレイジ・アゲンスト・ザ・マシーンのようにヘヴィに響いていた。

そして、自分のフジロックの最後を締めくくったのはWeezerだった。フジロックに来るようなお客さんたちの世代ど真ん中みたいな感じだったので、ホワイトステージは超満員。リヴァース・クオモが日本語で「今夜はWeezerの歴史を振り返る旅に出ます。シートベルトを締めてレッツゴー」と語ったようにWeezerのデビューから最近の作品まで総ざらえしたようなライヴだった。スクリーンには「Weezerの歴史を振り返る旅」に沿った内容(もちろん演奏している曲に反映されている)で面白いものだった。ステージで腕立て伏せ、ポラロイドカメラで撮影など日本語を駆使してリヴァースはお客さんたちを喜ばせる。それと最近の作品でヘヴィメタルを取り入れたものがあるようにリヴァースはフライングVを弾きまくって本編が終わる。生演奏の楽しさを改めて感じているようだ。アンコールの最後はSurf Wax America、Buddy Hollyと連打してお客さんも大合唱。最高のフジロックの締めくくりだった。

TAGS
7/30 SUNFIELD OF HEAVENGREEN STAGEWHITE STAGE