FUJIROCK EXPRESS '25

LIVE REPORT - ORANGE ECHO 7/25 FRI

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Posted on 2025.7.26 11:16

エッジィな個性のせめぎ合い

Summer Eyeと居合わせた人々の最高のキックオフ・パーティーで、華々しく開幕した新ステージのオレンジ・エコー。どうせならもう少しいようということで、ステージ向かいのフードコートで作業をしていると、エッジィなサウンドが飛び込んできた。昨年のROOKIE A GO-GO出演以降も飛躍的に人気を増し、もはやルーキーの枠では語れない勢いを持ったHOMEが、沖縄からここ苗場、オレンジ・エコー2番手に登場だ!

4月に淡路島の『MAGICHOUR』で観た時はフロントのseigetsu(Vo)とshun(Gt)のみだったが、今回はo-png(PC)を加えたフルセット。しっとりとはじまり後半にかけてジリジリと熱量を増した“blind believer”、ボイスエフェクトをかけた自己紹介からハイパーポップ風味の軽快なビートを奏でた“Tell Me”を立て続けに披露。特に“Tell Me”は日本語/英語/韓国語のニュアンスが溶け合った不思議な感触が印象的だ。

“木目”では、ミニマルなo-pngのビートと妖艶に伸びるseigetsuの歌声、そして身体全体を使って叩きつけるように弾きならすshunのギターが冴わたる。なんというか、弾き方が好きってあるじゃん。shunのギターはどストライクで僕に刺さるわけですよ。照りつける太陽もあいまって気分も高揚してきた。日本語の歌詞でも、発音やエフェクトで違う言語のように聞こえるのもおもしろい。

ファッションもエッジが効いていて、100 gecsTohjiなんかの姿もだぶるアイコニックな3人のスタイル。壮大な空間系のシーケンスからはじまり、希望に溢れたブライトな音像を描いた“Still Dreaming”、スローに期待を煽るギターからはじまり、みずみずしいアルペジオとフロント2人の歌声のハーモニーを響かせる“Lucy”など、展開力が光るHOMEのパフォーマンス。海外のラッパーのように流暢な英語でフロアを煽ったseigetsuに代わり、shunが「フジロックっつーのは最高ですね」と一言。ルーキーから2年連続出演の感慨もひとしおだろう。

ピアノの音色にのせてマイクスタンドに身体をあずけて歌った“skin”に続いて、最後は“city punk”。ブレイクビーツの応酬の中で、shunがステージの反対側まで行ってギターで煽る姿が最高に絵になるし、大胆にスローダウンしてから加速させる展開の緩急も際立っている。踊り倒すseigetsuを横目に、shunはマイクでギターをかき鳴らし、エフェクトボイスの「ありがとうございます」をリフレイン。ドラムもガンガン打ち鳴らして、気のゆくまで騒いで残ったギターノイズをバシッと切って去っていったHOME。なんて痛快なんだ。

Summer EyeからのHOMEのステージでさらに盛り上がってきたオレンジ・エコー。ここからステージ担当が手がける『橋の下世界音楽祭』のような世界がこの砂地のフィールドにどんどん滲み出てくるのだろう。最後の方には左右の装飾がちょっと光っていたので夜の雰囲気も楽しみだ。そんなオレンジ・エコーへの期待をもっと膨らませた絶好のパフォーマンスであった。

[写真:全10枚]

TAGS
7/25 FRIORANGE ECHO