FUJIROCK EXPRESS '26

LIVE REPORT - GREEN STAGE 7/26 SUN

MOGWAI

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Posted on 2026.7.28 14:55

グリーン・ステージの景色を描き出す美しくも儚い音像

ニーキャップの熱狂が過ぎ去ったグリーン・ステージ。引き続きパレスチナの旗が掲げられたステージに、その空気を引き継ぐようにモグワイが姿を現した。22年のレッド・マーキー以来の出演で、グリーン・ステージに立つのは11年以来15年ぶり。終始降り続く小雨も、この時間ばかりは鬱陶しさより心地よさのほうが勝っている。雨を避けるというより、大地ごと音を浴びるような感覚だった。

“Yes! I Am a Long Way From Home”からライブはゆっくりと動き出す。最新作からの”Hi Chaos”では、不穏な質感の音像がじわじわと輪郭を広げ、たびたびステージ背面からバンド越しにオーディエンスを捉える映像演出も、その巨大なサウンドを立体的に浮かび上がらせていた。

モグワイの魅力は、大音量そのものではなく、その音のうねりへ至るまでの時間にあるのだろう。静かに始まる”New Paths to Helicon, Pt. 1″では、小雨に煙る苗場の山並みをぼんやり眺めながら音へ身を委ねる人たちの姿が印象的だったし、”Ritchie Sacramento”では乾いたギターとドリーミーなキーボード、力強いドラムが穏やかに歌を支える。”How to Be a Werewolf”ではストロークと単音のギターが少しずつ絡み合い、気づけば目の前の風景そのものを塗り替えていく。その積み重ねがあるからこそ、カタルシスはより鮮やかに立ち上がる。

20分近い大作”Mogwai Fear Satan”では、その真骨頂が存分に発揮された。ドラムの粒立ちが少しずつ加わり、ギターが幾重にも折り重なって、グリーン・ステージ全体がひとつのサウンドトラックへと変わっていく。最後は空間を塗りつぶすような音の奔流が押し寄せるが、圧倒されるというより、その流れに身をゆだねたくなるような感覚だった。続く”Remurdered”では反復するキックが身体を駆動させ、ノイジーなギターが景色を一変させる一方で、”We’re No Here”では重心をぐっと落としたグルーヴに呼応するように、あちこちで自然と手が上がっていく。音量の大きさとは裏腹に、どこか呼吸を合わせているような一体感があった。

前方で拳を突き上げる人もいれば、後方で立ち尽くす人、椅子に腰掛けてまどろんでいる人や家族連れもいる。それぞれが好きな距離で、好きな受け止め方をしている。それでも音が鳴っている間だけは、みんな同じ景色の中にいるように思えた。

ラストの”Lion Rumpus”ではスペーシーな音像がゆっくりと広がり、うとうとと微睡むような時間と、ふっと意識が研ぎ澄まされる瞬間が交互に訪れる。ニーキャップでもみくちゃになった身体を、そのまま優しくほどいていくような1時間。終始降り続いた小雨まで含めて、フジロックのグリーン・ステージでしか生まれない風景だった。

[写真:全10枚]

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7/26 SUNGREEN STAGEXSUMI