オアシスエリア、インターFMのブースでは、フジロック出演アーティストを招き公開収録を行っている。16時から予定されていたのは、2日目ジプシー・アバロンのアトミック・カフェ、そして3日目のヘブンでは、A 100% SOLARSとして出演が予定されている佐藤タイジの登場だった。
予定より40分ほど押して始まった収録では、昨年3月11日の震災以降、彼が続けている電気をなるべく使わないアコースティック・ライブ『Live For Nippon』というチャリティー活動について触れられていた。
彼は、原発の問題について「反対するだけでは続かない。もっと賛成できることをしようよ。」と語っている。昨年から彼が掲げてきた「ソーラー発電を使って武道館でライブをしたい」という夢が今年の12月に多数のミュージシャンが参加するフェスとして実現することになった。ロックスターとして、彼はポジティブなパワーを着実に浸透させているようだ。
収録後、彼が描く日本の未来について尋ねた。「未来の日本のために必要なのは、発送電の分社化。それと食品の線量表示、これは結構エグイ話かもしれないけど、俺が取り組もうと思ているのは、ガンに効くと言われている臍帯血の全国的なドネーションするネットワークを広げること。間違いなくこれから増えるわけじゃない。」と、こんな具体的な答えが返ってきた。12月に行われる『THE SOLAR BUDOKAN!』の実現はその未来に向けた第一歩と言っても過言ではない。
最後に明日、明後日のステージに向けて、フジロッカーへ一言を尋ねると「楽しもうぜーー!(大声で)」スカっと晴れた今日の苗場のように、笑顔とユーモアを振りまく太陽のような彼から、未来へ向かうパワーを感じて欲しい。
写真:岡村直昭 文:千葉原宏美