今年、新しく誕生したフジロッカーズ・ラウンジで3日間ジャケ弁・ワークショップを開催してくれたジャケ弁職人オバッチさん。去年の火花散る対決に続き、今回もジャケ弁・ライブ製作を行ってくれました!日替わりで現れたジャケ弁、見れなかった人のためにご紹介。そして、アーティストへの愛情溢れる製作過程などをうかがってみました。
【Day1】ザ・ストーン・ローゼス/ザ・ストーン・ローゼズ
素材:お好み焼き、青のり、マヨネーズ、ソース、卵焼き、ニンジンなど
「念願の再結成!プライマルファンとしては、ちょびっと哀しいけどマニの旅立ちを祝って作りました。」とのコメントに愛が溢れています!プライマル、ローゼスと多くのフジロック出演を果たしてくれているマニ、UKアーティストのフジロック番長と言ってもいいかもしれません。「友達でローゼス好きな人が多いので、ライブ前の興奮してる友達の様子を見てこっちもそわそわしちゃったり、懐かしい楽曲、ソロの時よりも楽しそうなイアン、再結成マジックを感じるライブでした。」 実は、このジャケ弁、お好み焼きなんだとか。しかし、「お好み焼きを現地で作るのは難しそうだったので、冷凍食品のお好み焼きを持参して作りました。温度の管理が大変でした。」なるほど~。ラップは保護のため?
【Day2】ビースティー・ボーイズ/ハロー・ナスティ
素材:ご飯、焼き海苔、卵焼き、梅干し、アルミホイル、ウィンナーなど
MCAことアダム・ヤウクが、今年の5月4日47歳という若さで亡くなったニュースに、音楽ファンは悲しみにくれました。1998年に発売されたこのアルバム、当時は池袋で撮影されたPVなども話題になりましたっけ。「今年出演する訳じゃなかったんですが、フジロックに来てる人達はビースティボーイズが好きな人が多いと思ったので。こんな形でしか追悼の気持ちを伝えられませんが、大好きだったので愛情を込めて作りました。」とオバッチさん。ビースティーのフジ出演は2007年のグリーンステージ、この時が初登場。「思えば苗場でのビースティが最後の来日になっちゃったんですよね。あの日、苗場ではビースティが、NYでは再結成した盟友のRATMがライブをやっていました。ビースティが曲の間にRATMの曲のイントロをかけたので、復活した彼らへのビースティからのメッセージだったのかなぁと思ったり。もう一度ライブを見たかった、MCA ご冥福をお祈り致します。」
【Day3】レディオヘッド/キッドA
素材:ご飯、焼き海苔、とろろ昆布、ゆかりふりかけ、梅干し、カマボコなど
念願のフジロック初登場!この日を待ちわびていたファンも多かったことと思います。オバッチさんは遠くから見ていたそうですが、「ステージのセットの凄さと、曲の素晴らしさに凄いバンドだなぁと再認識。いきなりトムヨークが『ゲンキ!?』とか言うから、笑いもありつつレディオヘッドの世界に圧倒されました。」 当日、このお弁当をつくるってスゴイと思うのですが、やはり製作には苦労があったようです。「風が通る場所で作ってたら、何度か焼き海苔が飛んで行方不明になり、切り直しました。やっぱりアウトドアで作るのは難しいです。」
製作されたジャケ弁は、プチ・グリーンステージに飾られ、訪れる人が写真を撮っていく姿が見られました。暑い中での食材展示、時には危険も…。夕方、ビースティーのウインナーを見て「あ、みんな色が悪くなってきちゃた!」と心配するオバッチさんの背中に職人魂を垣間見た気がします。作品への飽くなき探求、そして愛情は音楽ファンの鏡です!ビバ!ジャケ弁!
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日替わりジャケ弁
文・写真 mimi