最後はスチャダラの曲で盛り上がり
ドーナツ・ディスコ・デラックスとは、スチャダラパーのANI(アニ)と、MCのロボ宙、ヒューマンビート兼MCのAFRA(アフラ)からなるユニットである。セッティングとのきに、アフラが「何ですか、この距離感は!」とお客さんたちをDJブースにグッと近づけさせる。手を伸ばせは握手できるほど。そのため、自分が観たデイ・ドリーミングのDJブース前で一番の人口密集度をみせていた。アフラが口でビートを刻んで始まった。
最初はヒップホップだった。アニがかける曲に、ロボ宙とアフラがMCをかぶせる。男女別にコール&レスポンスさせたり、「みんな動画撮ってYouTubeに上げていいよ」と撮影させたりする。中盤はスイートな昔のソウルやR&B。70年代のディスコの雰囲気を作る。後半は、ディストーション・ギターの音をサンプリングして、ハードな場面を作った。甘いも辛いも、自在につくり上げる。まるで音の図書館から音楽を引き出すかのようにいろんな場面を作る。
最後はアニがスチャダラパーの”サマージャム’95″をかけて大合唱させる。「つーい、つい」「流されちまう!」、「結局暑さで」「まいっちまう!」とDJがかける曲とお客さんとのコール&レスポンスだ。終わると、次のDJである浅野忠信に目もくれずに、文系女子たちがDJブースから出てきたアニとの記念撮影大会になっていた。
写真:近澤幸司 文:イケダノブユキ